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在宅医療など新たな需要議論 医療計画見直し検討会(2月17日)

厚労省の「医療計画の見直し等に関する検討会」(遠藤久夫座長)は2月17日、地域医療構想の必要病床数を目指した在宅医療等の新たな需要について議論した。今後の病床の機能分化・連携により、入院ではなく在宅医療等で対応する患者数の見込み方について、一定の整理を行った。

地域医療構想を踏まえた将来推計では、在宅等の移行分は29.7万〜33.7万人。①一般病床でC3基準未満(1日当たり資源投入量175点未満)②医療区分1の70%③入院受療率の地域差の解消―により、入院から在宅等への移行が可能になる。ただし在宅等は居宅だけでなく、介護施設や様々な居住系サービス施設を含んでいる。

このため、移行先で必要な医療サービスは在宅医療と外来受診、介護サービスであれば、①介護療養からの転換②医療療養からの転換③施設サービス(特別養護老人ホーム、老人保健施設)④居宅サービス―となる。

厚労省は今回、一般病床でC3基準未満の患者は、「基本的には、外来医療により対応するとして見込む」と整理。ただし追加的な介護施設の需要を見込む上での想定であり、C3基準未満の患者の退院が強制されるわけではないと注意を促した。

外来医療での対応が可能な理由は、▽直近で平均在院日数は減少しており、今後の地域医療構想の取組みなどでも機能分化・連携が促される▽一般病床の効率化で全体として医療需要が減少▽退院患者の8割が外来医療に移行―をあげた。

ただ日本医療法人協会の加納繁照委員は、「退院直前の患者は多くがC3基準未満の患者。その分を在宅医療等に見込むのはいかがなものか」と指摘。これに対し厚労省は、「今回の考え方はあくまで入院期間の全体にわたって医療資源投入量が低い患者を想定している。分析結果は精査中だが、退院後は多くが外来医療で対応できているため判断した」と答えた。

医療区分1の70%と地域差解消分による移行分は、療養病床での対応となる。同検討会としては、介護療養病床などの設置期限を踏まえた新たな施設類型の創設による転換の動向を踏まえた対応が必要であることを確認した。

一方、地域医療構想の推計は、構想区域単位であるため、市町村単位の数値がない。このため、それぞれの要因で在宅医療等の需要になる患者を、市町村ごとに推計して按分する必要がある。厚労省は、現時点で分析可能なデータに限界があることから、「一定の過程を置いて、按分や補正を行う」とした。その際、医療計画では、計画の中間年(3年)で、介護保険事業(支援)計画の計画期間と同様に、在宅医療の整備目標について、見直しを行う。

こうした整理に対し、日本病院会の相澤孝夫委員は、「75歳以上が増えることへの対応として、地域医療構想などの取組みを進めている。しかし75歳以上は(居宅に戻れない)生活障害が急激に増える。現状の延長で在宅等に戻れると考えると誤るのでないか」との懸念を示した。

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