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〔特定健診・保健指導〕健保組合・共済組合の後期高齢者支援金の加算・減算を平成30年度から見直し(4月24日・保険者による健診・保健指導等に関する検討会)

厚労省の「保険者による健診・保健指導等に関する検討会」は4月24日、健保組合・共済組合における特定健診・保健指導の実施率向上のための、平成30年度からの後期高齢者支援金の加算(ペナルティ)・減算(インセンティブ)の見直しの方向性について了承した。

○実施率が低い場合のペナルティ:加算率は、現行0.23%から最大10%まで段階的に引上げ、加算の対象を拡大していく。
○実施率向上のためのインセンティブ:減算率は、現行0.048%から最大10%までの3区分で設定し、特定健診・保健指導の実施率に加え、特定保健指導の対象割合の減少幅やがん検診・歯科健診などの指標で総合評価する。

検討会では、特定健診・保健指導が糖尿病等の発症・重症化予防により医療費を適正化するための重要な保険者機能(法定義務)であることをふまえ、その実施率向上に向けて、すでに、「平成30年度から特定保健指導の運用の大幅な弾力化」「全保険者の特定健診・保健指導の実績率の平成29年度実績からの公表」を決めている(1月19日)。

今回の加算・減算の見直しは、特定保健指導の実施率の全保険者目標45%に対し、平成26年度時点で健保組合のうち実施率5%未満の保険者が3割を占めていることなど、実施率の向上が課題となっていることをふまえて検討された。

▲図表1 後期高齢者支援金の加算・減算制度の見直し(案)

加算率(ペナルティ)の引上げと加算の対象範囲の拡大

特定保健指導の実施率(平成26年度)は、健保組合17.7%(単一健保21.5% 総合健保10.5%)、 共済18.8%となっている(協会けんぽ14.8%)。
特定健診・保健指導の第3期計画期間(平成30~35年度)について、全保険者の保健指導の目標45%を達成するには、中間時点の平成32年度までに実施率を30~35%程度まで引き上げることが必要となる。
このため、後期高齢者支援金の加算の対象範囲と加算率(ペナルティ)を見直し、実施率の低い保険者の取組を促す(平成33年度以降の加算率は、第3期の中間時点で更に対象範囲等を検討する)。

また、特定保健指導該当者の6~8割は20歳から体重が10キロ以上増加している者であることから、健診結果の本人への分かりやすい情報提供、40歳未満も対象とした健康づくり、後発医薬品の使用促進など、保険者と事業主が連携して加入者の健康増進に総合的に取り組むことが重要である。
このため、加算の要件に、特定健診・保健指導以外の取組状況も組み入れる。

なお、特定健診と特定保健指導の実施率が一定未満の保険者のうち、その年度に減算の指標(総合評価の合計)で一定以上の取組が実施されている場合は加算を適用しない。加算を適用しない指標の基準は、保険者種別ごとに平成30年度以降の減算の指標の実績を考慮しつつ検討し、設定される(例えば、減算の総合評価で、特定健診・保健指導の実施率上位点を除く165点満点中で60点~70点以上の場合など)。

▲図表2 後期高齢者支援金の加算率の見直し(案:平成30年度~)

加算(ペナルティ)に該当する健保組合・共済組合数については、実施率の公表や特定保健指導の運用改善等の効果、特定健診・保健指導以外の取組実績により加算されない保険者もあることなどから、加算の対象保険者が平成26年度実績の4割程度に減少すると仮定し、次のような試算が示されている(図表3)。

▲図表3 支援金の加算の該当組合数(試算)

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