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〔制度改正〕3割負担導入や介護医療院創設 改正介護保険法が参院で成立(5月26日)

「地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律」は5月26日、参議院本会議で自民党・公明党・日本維新の会などの賛成多数により、原案のとおり可決・成立した。民進党・共産党などは反対した。投票総数236のうち、賛成163、反対73だった。

同法は、①一定以上所得の高齢者への3割負担の導入②介護療養病床等の受け皿である「介護医療院」の創設③被用者保険の介護納付金への総報酬割の導入④共生型サービスの創設⑤高齢者の自立支援・重度化予防に向けた保険者機能の強化等とインセンティブの付与─などが盛り込まれている。

施行は一部を除き、平成30年4月。総報酬割は今年8月分の介護納付金から段階的に適用する。29年8月分からは2分の1、31年度から4分の3、32年度から全面的に導入する。段階的な実施に加え、負担増が大きい保険者への支援策も講じられる。また3割負担の導入は来年8月からの予定だ。

同改正案は、3月28日に衆議院で審議が開始され、4月18日に衆院本会議で可決され、参院に送られていた。

精神保健福祉法改正案の審議が長引いたこと等もあり、5月17日に参院本会議で塩崎恭久厚生労働大臣の趣旨説明及び与野党代表による質疑が実施された。その後、参院厚生労働委員会で18日に提案理由説明と審議を行い、続く23、25日と審議を深めた。23日には参考人質疑も行われた。

25日の委員会での質疑後に採決が行われ、自民・公明・維新などの賛成多数で可決されるとともに、6項目の附帯決議も付された。民進は附帯決議には賛成した。

サ高住のサービス提供をホームページで公表

17日の参院本会議で、サービス付き高齢者向け住宅での適切なサービス提供の検証等について、日本維新の会の東徹議員が質問。

塩崎大臣は、サービスの在り方について、今後、審議会で議論を進める意向を示した。介護給付費分科会で検討していく予定だ。

さらに塩崎大臣は、「サービス提供等の運営に関する情報をホームページ上で広く開示する取組が今後開始される」と紹介した。

国交省の補助を受け、高齢者住宅推進機構が運営する「サービス付き高齢者向け住宅情報提供システム」が改修され、5月末から公表される。

東議員はマイナンバーの活用による試算の把握を前提とし、利用者負担を原則2割として一定以下の所得や資産であることを証明すれば1割負担とする仕組みを導入することを提案し、見解を尋ねた。

塩崎大臣は、「利用者負担割合は従来から原則1割としており、現在、それを変更することは考えていない」と答弁。利用者負担の判定に資産を勘案する仕組みの導入について、「マイナンバーによる資産の把握が可能となるかという課題に加えて事務執行や負担の公平性当の課題を整理する必要がある」と述べた。

また民進党の牧山ひろえ議員に問われ、塩崎大臣は、被用者保険者の介護納付金に29年8月分から段階的に導入される総報酬割について、「29年度の予算の国費への影響額は約500億円であるとともに社会保障関係費の伸びの目安を達成するための改革項目の一つとして位置付けられている」と説明した。

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