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〔処遇改善加算〕〔調査〕介護職員処遇改善加算の拡充の効果を調査へ(6月2日・介護給付費分科会・介護事業経営調査委員会)

厚労省は6月2日、社会保障審議会介護給付費分科会の介護事業経営調査委員会(田中滋委員長)を開催し、平成29年度介護従事者処遇状況等調査の実施及び調査票案について検討を求めた。調査は、今年4月に臨時で介護報酬改定を実施し、介護職員処遇改善加算を拡充して月額平均1万円相当の処遇改善を実施したことを受け、その効果を把握することが目的だ。委員会は調査の実施を了承した。調査票案について若干の意見が出され、厚労省は微修正を行い、6月7日の分科会に示した。調査は従来と同様に10月に実施され、来年3月に公表される予定だ。

新加算(Ⅰ)の取得状況等を把握

処遇状況等調査は従来であれば、介護報酬改定の年と翌年に実施されている。27年度介護報酬改定の効果については、27年度と28年度に調査されており、本来であれば29年度は調査を行うことはないが、今年度に介護職員の処遇改善に限定した改定が臨時に実施されたことから調査を行うことになった。ちなみに改定率は1.14%であった。

改定では処遇改善加算が拡充され、具体的に、新たに加算(Ⅰ)が創設され、旧加算(Ⅰ)は加算(Ⅱ)とされ、加算は全体で5段階となった(図表1)。

▲図表1 介護職員処遇改善加算の区分(図表が見えにくい場合は図表をクリックまたはタップすると、別ウィンドウでご覧になれます)

新加算(Ⅰ)を取得するには旧加算(Ⅰ)の要件に加えて新たにキャリアパス要件Ⅲを満たすことが求められる。キャリアパス要件Ⅲでは、経験若しくは資格等に応じて昇給する仕組み又は一定の基準に基づき定期に昇給を判定する仕組みを設けることとされている(図表2)。

▲図表2 処遇改善加算におけるキャリアアップの仕組み

旧加算(Ⅰ)を取得していた事業所が新加算(Ⅰ)を取得すると月額平均1万円相当の介護職員の処遇改善になる。また、これまで全く加算を取得していない事業所が新加算(Ⅰ)を取得すると月額平均3万7千円相当の処遇改善となる。

調査は従来と同様に10月に実施され、来年3月に公表される予定だ。調査対象や調査の方法などは大きくは変わらない。

調査の主な変更点は、▽新加算(Ⅰ)の届出状況▽加算(Ⅰ)の届出を行っている事業所におけるキャリパス要件(Ⅲ)を満たす根拠となる昇給の仕組み▽旧加算(Ⅰ)である加算(Ⅱ)の届出を行っている事業所が新加算(Ⅰ)の届出を行わない理由──等について聞くことだ(図表3)。

▲図表3 介護従事者処遇状況等調査の主な変更点

さらに、記入者の負担軽減等のためから従来の加算を取得しない理由に関する具体的な事情を把握するための項目は削除する。その他の調査項目は調査年度の修正等の形式的な変更点を除き、前回28年度調査から変更は行わない。

委員からは、加算(Ⅰ)の取得について検討中の状況も調査するように求める意見などが出され、厚労省は調査票を見直す意向を示した。

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