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〔居宅サービス〕通所介護の介護報酬を議論 自立支援への取組を評価する意見多数(6月21日・介護給付費分科会)

社会保障審議会介護給付費分科会(田中滋分科会長)は6月21日、平成30年度介護報酬改定に向け通所介護や通所リハビリなどについて議論した。

通所介護では、複数の委員が「自立支援」「重度化防止」に向けた取組を報酬で評価することを支持した。また開所時間の延長には、介護人材の確保難などの理由から慎重な意見が相次いだ。

改革工程表では通所介護の適正化の検討を指示

厚労省は、通所介護について①利用者の社会的孤立感の解消②心身の機能の維持③利用者の家族のレスパイト─などの役割や現状を踏まえ、サービスのあり方と機能訓練のあり方について意見を求めた。

現状では通所介護の介護報酬の請求事業所数は増加しており、27年度末では4万3,440ヵ所であり、これは13年度末の9,726ヵ所から4.5倍に上る。特に小規模型事業所が増加傾向であったが、26年度末から27年度末ではほぼ横ばい(図表1)。

▲図表1 通所介護の事業所数(図表が見えにくい場合は図表をクリックまたはタップすると、別ウィンドウでご覧になれます)

利用者は27年度末で約190万人(13年度の2.9倍)。介護サービス利用者全体の約518万人の3人に1人が利用していることになる(図表2)。費用額は27年度で約1.7兆円であり、13年度の4.4倍になっている(図表3)。

▲図表2 通所介護の利用者数

▲図表3 通所介護の費用額

通所介護については、経済・財政再生計画改革工程表で給付の適正化について検討し、30年度改定で対応するように指示が出されている(図表4)。

▲図表4 経済・財政再生計画 改革工程表

さらに4月20日の財政制度等審議会財政制度分科会に提出された資料では「機能訓練など自立支援・重度化防止に向けた質の高いサービス提供がほとんど行われていないような場合には、事業所の規模にかかわらず、基本報酬の減算措置も含めた介護報酬の適正化をはかるべき」とされている。

通所介護の開所時間について、仕事と介護の両立の観点から自民党の提言で夜間帯の加算措置の検討が求められている。

通所介護と通所リハビリの役割分担について昨年12月の介護保険部会意見書で「たとえば時間区分を通所介護と通所リハビリテーションで分けるなどの、特徴づけてはどうか」との意見が出されていることが紹介された。

28年度の調査研究では、通所介護事業所間でリハ専門職の配置と個別機能訓練加算の算定の有無について、機能訓練の効果に差がみられたことが示された。たとえば個別機能訓練加算の算定があり、リハ職の配置がある場合では状態の維持及び改善の合計割合が61.2%と6割を超える一方、算定も配置も無い場合では44.9%にとどまった(図表5)。

▲図表5 通所介護の機能訓練による効果等

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