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〔居宅サービス・共生型サービス〕訪問介護の生活援助を議論(7月5日・介護給付費分科会)

社会保障審議会の介護給付費分科会(田中滋分科会長)は5日、来年度の介護報酬改定に向け、訪問介護・訪問入浴介護と訪問看護などについて議論した。

訪問介護の生活援助については、委員から軽度者への利用の制限を求める声があがる一方、生活援助のみを取り出して議論することへの異論などが出された。

多数回利用を紹介 最高で月101回

訪問介護の介護報酬請求の事業所数は平成28年4月時点で3万3,262ヵ所。利用者数は約98万2千人で、利用者の61.2%が要介護2以下である(図表1)。

▲図表1 訪問介護の事業所数・利用者数等

訪問介護については、厚労省から生活援助のあり方を中心に論点が示された。

生活援助を中心に訪問介護を行う場合の人員基準及び報酬について論点が上げられた。この点は経済・財政再生計画改革工程表2016改定版において、関係審議会で検討した上で30年度改定での対応することが指示されている(図表2)。

▲図表2 経済・財政再生計画改革工程表(2016改定版)

さらに、6月27日に財務省が公表した29年度予算執行調査では28年9月の生活援助のみの利用回数で31回以上の利用者が6,626人に上り、最高で101回のケースが見られたことを紹介した(図表3)。

▲図表3 平成29年度予算執行調査(訪問介護)の概要

こうした実態も踏まえて身体介護も含めた訪問介護の報酬のあり方が問われた。

集合住宅におけるサービス提供の適正化も論点に上がった。

大阪府の調査では、介護サービス事業所の指定を受けていないサービス付き高齢者向け住宅等で外部の在宅サービス利用の受給者1人当たり単位数が区分支給限度基準額に対する比率でみると平均で9割程度に上るなどが明らかになった(図表4)。

▲図表4 大阪府調査の概要等

4月20日の財政制度等審議会財政制度分科会の資料では、高齢者向けの住まいで必要以上にサービスが提供されていないか、実態調査を行った上で、給付の適正化に向けた検討が指示された(図表5)。

▲図表5 [参考]財政制度等審議会財政制度分科会資料

またサービス提供責任者の役割や任用要件の検討なども上がった。

27年度の介護報酬改定では、サービス提供責任者の任用要件について、介護福祉士への段階的な移行を進めるため、27年4月以降は訪問介護員2級課程修了者であるサービス提供責任者に係る減算割合を引上げた。

ただし減算が適用される訪問介護事業所が、人員基準を満たす他の訪問介護事業所と統合し出張所(いわゆるサテライト)になる場合は、29年度末までは減算適用事業所を統合する訪問介護事業所全体について、当該減算を適用しないこととする(図表6)。

▲図表6 [参考]訪問介護員2級課程修了者であるサービス提供責任者に係る減算の取扱い(平成27年度介護報酬改定)

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