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〔後期高齢者窓口負担〕〔オンライン資格確認〕改革工程表の指摘事項などを協議(11月8日・社会保障審議会医療保険部会)

社会保障審議会の医療保険部会は11月8日、①経済・財政再生計画改革工程表の指摘事項(後期高齢者の窓口負担、金融資産等の保有状況を考慮に入れた負担のあり方)、②オンライン資格確認等、③訪問看護レセプトの電子化、④国保保険料(税)の賦課限度額について協議した。

 

①-1 後期高齢者の窓口負担の引き上げで賛否

改革工程表の指摘事項では、後期高齢者の窓口負担のあり方と、金融資産等の保有状況を考慮に入れた負担のあり方について議論した。工程表では平成30年度末までの結論を求めている。

後期高齢者の窓口負担のあり方については、平成26年4月に新たに70歳になる者から5年間かけて2割とする70~74歳の段階的な引き上げの実施状況なども踏まえつつ、結論を求めている。
健保連や協会けんぽは31年度からの2割負担導入を提案する一方、日本医師会や全国老人クラブ連合会は反対した。

健保連の白川修二委員は「後期高齢者を全国民で支える考えには賛成だが、支える現役世代が耐えられない。26年度から70歳になった人から2割負担になるが、31年度からはその人たちが後期高齢者になるため、その時点から2割負担を継続することが自然なやり方ではないか」と、31年度からの段階的な引き上げを提案。

協会けんぽの安藤伸樹委員も、「ぜひとも2割負担にすべきだ。段階的に2割負担が導入されている70~74歳の人が、75歳になったときに切れ目なく負担割合が維持されるように、31年度からの導入に向けてタイミングを逸することなく対応すべき」と同調した。

日医の松原謙二委員は「我々は後期高齢者の人が不安に思わないで生活していけるようにすることを考えるべきだ。1割から2割にすることは反対」と述べた。
老人クラブ連合会の兼子久委員は「窓口負担を強化することは高齢者を医療から遠ざけることになり、重症化につながる。窓口負担を増やすのはいかがか」と述べた。

図表1 年齢階級別の負担状況

 

①-2 「金融資産等の保有状況を考慮に入れた負担」には懸念

介護保険の補足給付の要件見直しで導入された金融資産等の保有状況を考慮に入れた負担のあり方について改革工程表は、マイナンバーの導入など正確な金融資産の把握に向けた取組みを踏まえつつ、医療保険制度における負担への反映方法の検討を求めた。

経団連の藤井隆太委員は「負担能力をはかるには、金融資産などを考慮した仕組みが必要だ。マイナンバーの活用を含めた環境整備をぜひ進めてほしい」と述べた。
日医の松原委員は「もともと生活保護の考え方が介護保険に導入されたもので、医療保険に入れることには違和感がある」と懸念を示した。

図表2 世帯主の年齢階級別貯蓄・負債現在高(2人以上の世帯)

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