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薬剤の自己負担や診療報酬改定の基本方針を議論(11月24日・社会保障審議会医療保険部会)

社会保障審議会医療保険部会は11月24日、①経済・財政再生計画改革工程表の指摘事項(「薬剤の自己負担」「金融資産等の保有状況を考慮に入れた負担のあり方」)、②平成30年度診療報酬改定の基本方針、③後期高齢者医療の保険料の賦課限度額―について議論した。

薬剤の自己負担引き上げでは賛否両論

薬剤の自己負担について改革工程表では、平成30年度末までに市販薬と医療用医薬品との間の価格のバランス、医薬品の適正使用の促進等の観点を踏まえつつ、対象範囲を含め幅広い観点から検討して必要な措置を講ずることを求めている。

なお、昨年10月の部会では「スイッチOTC化された医療用医薬品に係る保険償還率のあり方」について議論しており、「OTC化されたら保険給付率の変更ではなく保険適用から外すというのがあるべき姿」「スイッチOTC医薬品の保険給付率を下げると、高薬価な医薬品へ処方がシフトすることが考えられる」「7割給付の維持の観点から慎重に検討する必要がある」などの意見がでていた。

24日の部会では、日本商工会議所の藤井隆太委員や協会けんぽの安藤伸樹委員は、長期に定着したOTC類似薬や、スイッチOTC化された医療用医薬品の保険給付率の引き下げるあるいは保険給付の対象から外すことを求めた。安藤委員は、セルフメディケーション税制を推進するために対象となるスイッチOTCの品目拡大を検討するよう提案した。

一方、医療提供側からは、「後発医薬品の使用促進や残薬ゼロ、多剤投与の適正化で薬剤費を下げるべき」(日本薬剤師会の森昌平委員)、「薬剤の自己負担の問題は何度も議論して議論尽くした。むしろ薬価制度の抜本改革を主眼に議論すべき」(日本医師会の松原謙二委員)など慎重な意見があがった。全国老人クラブ連合会の兼子久委員は、薬剤負担の引き上げに反対した。

松原委員の「議論は尽くした」という発言に、健保連の白川修二委員は反論。C型肝炎治療薬など高額な薬剤の出現によって医療保険財政を圧迫していることを指摘した上で、「この問題を整理する必要がある。高額で有効な医薬品は保険で適用するという理念は貫くべきだが、その分症状の軽い場合に使う薬は保険から外すなどバランスをとらなければいけない。こうした基本的な問題を議論すべき」と述べた。

なお、「金融資産等の保有状況を考慮に入れた負担のあり方」については、白川委員が発言。金融資産の把握方法について、「介護保険は行政が調査するが、医療保険は健保組合が調べるというのでは実効性がない。財政効果も大して期待できないため、これ以上議論しても先には進まないのではないか。むしろ金融資産を保険料の算定に使うことなどを議論したほうがいい」と提案した。

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