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[介護報酬]介護職員等特定処遇改善加算の取扱い通知およびQ&Aを発出(2019年4月12日)

厚生労働省は、4月12日、2019年度介護報酬改定(10月実施)により新設される介護職員等特定処遇改善加算に関する取扱い通知および同加算にかかるQ&Aを発出した(介護保険最新情報Vol.719)。

2019年度介護報酬改定については、社会保障審議会介護給付費分科会(田中滋分科会長)において2月13日に諮問され(社会保障審議会において同日答申)、さらに介護職員等特定処遇改善加算について運用状の取扱い等の議論(3月6日)を経て、3月28日に「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準等の一部を改正する告示」が告示されていた。

→(参考)[介護報酬]新たな「特定処遇改善加算」を導入、2019年度介護報酬改定を答申等(2019年2月13日・介護給付費分科会)

→(参考)[介護報酬]特定処遇改善加算の運用上の取扱い等を議論(2019年3月6日・介護給付費分科会)

介護職員等特定処遇改善加算の基本的考え方・事務処理手順等

2019年度改定により新設される介護職員等特定処遇改善加算の基準としては、厚生労働大臣が定める基準において、主に以下のように示されていた。

賃金改善計画を策定し適切な処置を講ずること
㈠経験・技能のある介護職員のうち1人は、賃金改善に要する費用の見込額が月額8万円以上または賃金改善後の賃金の見込額が440万円以上(加算の算定見込額が小額等の理由により困難である場合はこの限りでない)
㈡経験・技能のある介護職員の賃金改善に要する費用の見込額の平均が、介護職員(経験・技能のある介護職員を除く)の賃金改善に要する費用の見込額の平均の2倍以上
㈢介護職員(経験・技能のある介護職員を除く)の賃金改善に要する費用の見込額の平均が、介護職員以外の職員の賃金改善に要する費用の見込額の平均の2倍以上(介護職員以外の職員の平均賃金額が介護職員(経験・技能のある介護職員を除く)の平均賃金額を上回らない場合はその限りでない)
㈣介護職員以外の職員の賃金改善後の賃金の見込額が年額440万円を上回らない
介護職員等特定処遇改善計画書を作成し、全ての職員に周知し、都道府県知事等(指定等権者、以下同じ)に届け出ていること
介護職員等特定処遇改善加算の算定額に相当する賃金改善を実施すること
事業年度ごとに事業所の職員の処遇改善に関する実績を都道府県知事等に報告すること
サービス提供体制強化加算の最も上位の区分(訪問介護では特定事業所加算(Ⅰ)(Ⅱ)、特定施設入居者生活介護等はサービス提供体制強化加算(Ⅰ)イまたは入居継続支援加算、介護老人福祉施設等はサービス提供体制強化加算(Ⅰ)イまたは日常生活継続支援加算)を算定していること(介護福祉士の配置要件)
現行の介護職員処遇改善加算(Ⅰ)~(Ⅲ)のいずれかを算定していること
平成20年10月から⑵の届出日の属する月の前月までに実施した職員の処遇改善内容(賃金改善に関するものを除く)および当該職員の処遇改善に要した費用を全ての職員に周知していること
⑺の処遇改善の内容等について、インターネットの利用その他の適切な方法により公表していること
※介護職員等特定処遇改善加算(Ⅱ)については、⑸を除く

2019年度の賃金改善実施期間は10月から2020年3月まで

今回発出された、介護職員等特定処遇改善加算についての基本的考え方・事務処理手順等が示された「介護職員等特定処遇改善加算に関する基本的考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示について」(平成31年4月12日老発0412第8号)では、加算の仕組みとして、従前の介護職員処遇改善加算同様、区分支給限度基準額の算定対象から除外される旨が記載されている。

また、加算要件となっている賃金改善の実施等にかかる介護職員等特定処遇改善計画書等の様式が示されたほか、計画書等の作成についてなどに言及。

介護職員等特定処遇改善計画書の賃金改善計画における賃金改善実施期間は、原則4月から翌年3月までの期間であるが、2019年度においては10月から、また年度の途中で加算を取得する場合は加算を取得した月から、翌年の3月までの期間となる。

見える化要件は2020年度より算定要件に

賃金改善以外の要件には、「介護福祉士の配置等要件(サービス提供体制強化加算などの算定)」「現行加算要件」「職場環境等要件」「見える化要件」が整理された。

このうち「見える化要件」については、「特定加算に基づく取組について、ホームページへの掲載等により公表していること。具体的には、介護サービスの情報公表制度を活用し、特定加算の取得状況を報告し、賃金以外の処遇改善に関する具体的な取組内容を記載すること。当該制度における報告の対象となっていない場合等には、各事業者のホームページを活用する等、外部から見える形で公表すること。」とされ、この要件は2020年度より算定要件となることが示された。

2019年改定からの算定は8月末日までに届出

介護職員等特定処遇改善加算を取得しようとする事業者等は、加算を取得する年度の前年度の2月末日までに都道府県知事等に届け出ることとされているが、2019年度においては8月末日までに届け出る。また、年度の途中で加算を取得しようとする場合は、加算を取得する月の前々月の末日までに提出する。

なお、現行の介護職員処遇改善加算や介護職員等特定処遇改善加算の取得に向けた支援として、「介護職員処遇改善加算の取得促進支援事業」が平成31年度に実施予定であることのほか、加算の取得とあわせ各都道府県労働局において実施している「人材確保等支援助成金(介護・保育労働者雇用管理制度助成コース)」を活用できる場合がある旨が示されている。

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