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[歯科]支払基金が歯科3件の審査情報提供事例を追加(平成29年8月28日)

社会保険診療報酬支払基金は、8月28日に審査情報提供事例(歯科・3件/第12次)を公表した。

審査情報提供事例は、支払基金では、審査の公平・公正性に対する信頼を確保するため、一般的な取扱いについて広く関係者に情報提供を行い、審査の透明性を高めるために公開されている。
なお、「事例に示された適否が、すべての個別診療内容についての審査で、画一的・一律的に適用されるものではない」とされている。

I003 初期う蝕早期充填処置

点数表告示 留意事項通知
I003 初期う蝕早期充填処置(1歯につき) 134点

 小窩裂溝の清掃、歯面の前処理及び填塞の費用は、所定点数に含まれる。

(1) 初期う蝕早期充填処置は、原則として幼若永久歯又は乳歯の小窩裂溝の初期う蝕に対して行った場合に算定する。この場合において、初期う蝕に罹患している小窩裂溝に対する清掃等を行った場合は、所定点数に含まれ別に算定できない。
(2)  初期う蝕早期充填処置に要する特定保険医療材料料は、区分番号M009に掲げる充填の「イ 単純なもの」の場合と同様とする。

審査情報提供事例(歯科50)《平成29年8月28日新規》

●取扱い
原則として、前歯に対する初期う蝕早期充填処置の算定を認める。

●取扱いを定めた理由
初期う蝕早期充填処置は、原則として、幼若永久歯又は乳歯のう蝕好発部位である小窩裂溝を歯科用充填材料で封鎖することによりう蝕の重症化を抑止する治療であるが、臼歯だけではなく、小窩を有する前歯に対しても有効である。

●留意事項
一般的に、下顎前歯に対する初期う蝕早期充填処置については、歯の形態等からその必要性は乏しいものと考えられるが、癒合歯又は双生歯等に対しても有用となる場合があることから、必要に応じて医療機関に対して照会等を行い、個々の症例により判断する必要がある。

I011 歯周基本治療

点数表告示 留意事項通知
I011 歯周基本治療
1 スケーリング(3分の1顎につき) 66点
2 スケーリング・ルートプレーニング(1歯につき)
イ 前歯 60点
ロ 小臼歯 64点
ハ 大臼歯 72点
3 歯周ポケット掻爬(1歯につき)
イ 前歯 60点
ロ 小臼歯 64点
ハ 大臼歯 72点
注1 1については、同時に3分の1顎を超えて行った場合は、3分の1顎を増すごとに、38点を所定点数に加算する。
注2 同一部位に2回以上同一の区分に係る歯周基本治療を行った場合、2回目以降の費用は、所定点数(1については、注1の加算を含む。)の100分の50に相当する点数により算定する。
3 区分番号I011-2に掲げる歯周病安定期治療(Ⅰ)又は区分番号I011-2-2に掲げる歯周病安定期治療(Ⅱ)を開始した日以降は、算定できない。
4 麻酔及び特定薬剤の費用は、所定点数に含まれる。
5 区分番号D002の3に掲げる混合歯列期歯周病検査に基づく歯周基本治療については、1により算定する。
(1) 歯周基本治療は、歯周病の炎症性因子の減少又は除去を目的とする処置をいい、歯周病検査等の結果に基づき必要があると認められる場合に実施する。歯周病検査が実施されていない場合は、算定できない。なお、歯周基本治療は、「歯周病の診断と治療に関する指針」(平成19年11月日本歯科医学会)を参考とする。
(2) スケーリングとは、歯面に付着しているプラーク、歯石、その他の沈着物をスケーラー等で機械的に除去することをいう。
(3) スケーリング・ルートプレーニング及び歯周ポケット掻爬を同一歯に対して同時に実施した場合も、いずれかの所定点数により算定する。
(4) 歯周基本治療を実施した後に同一部位に実施したスケーリング、スケーリング・ルートプレーニング又は歯周ポケット掻爬は、所定点数の100分の50により算定する。
(5) 2回目以降のスケーリング、スケーリング・ルートプレーニング及び歯周ポケット掻爬は、歯周病検査の結果を踏まえ、その必要性、効果等を考慮した上で実施する。
(6) 区分番号J063に掲げる歯周外科手術と同時に行われた歯周基本治療は、歯周外科手術の所定点数に含まれ別に算定できない。
(7) 混合歯列期歯周病検査に基づく歯周基本治療は、「1 スケーリング」により算定する。

審査情報提供事例(歯科51)《平成29年8月28日新規》

 ●取扱い
原則として、混合歯列期における再度のスケーリングの算定を認める。

●取扱いを定めた理由
混合歯列期において、乳歯と永久歯の混在等により口腔清掃状態が良好ではなく、歯石を繰り返し生成することがあり、この場合には再度のスケーリングが必要となる。

I011-2 歯周病安定期治療(Ⅰ)及びI011-2-2 歯周病安定期治療(Ⅱ)

点数表告示 留意事項通知
I011-2 歯周病安定期治療(Ⅰ)
1 1歯以上10歯未満 200点
2 10歯以上20歯未満 250点
3 20歯以上 350点
注1 一連の歯周病治療終了後、一時的に病状が安定した状態にある患者に対し、歯周組織の状態を維持するためのプラークコントロール、スケーリング、スケーリング・ルートプレーニング、咬合調整、機械的歯面清掃等の継続的な治療(以下この表において「歯周病安定期治療(Ⅰ)」という。)を開始した場合は、それぞれの区分に従い月1回を限度として算定する。
2 2回目以降の歯周病安定期治療(Ⅰ)の算定は、前回実施月の翌月の初日から起算して2月を経過した日以降に行う。ただし、一連の歯周病治療において歯周外科手術を実施した場合等の歯周病安定期治療(Ⅰ)の治療間隔の短縮が必要とされる場合は、この限りでない。
3 歯周病安定期治療(Ⅰ)を開始した後、病状の変化により歯周外科手術を実施した場合は、歯周精密検査により再び病状が安定し継続的な治療が必要であると判断されるまでの間は、歯周病安定期治療(Ⅰ)は算定できない。
4 歯周病安定期治療(Ⅰ)を開始した日以降に歯周外科手術を実施した場合は、所定点数の100分の50に相当する点数により算定する。
5 歯周病安定期治療(Ⅱ)を算定した月は算定できない。

I011-2-2 歯周病安定期治療(Ⅱ)
1 1歯以上10歯未満 380点
2 10歯以上20歯未満 550点
3 20歯以上 830点
注1 かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所において、一連の歯周病治療終了後、一時的に病状が安定した状態にある患者に対し、歯周組織の状態を維持するためのプラークコントロール、歯周病検査、口腔内写真検査、スケーリング、スケーリング・ルートプレーニング、咬合調整、機械的歯面清掃等の継続的な治療(以下この表において「歯周病安定期治療(Ⅱ)」という。)を開始した場合は、それぞれの区分に従い、月1回を限度として算定する。
2 歯周病安定期治療(Ⅱ)を開始した後、病状の変化により歯周外科手術を実施した場合は、歯周精密検査により再び病状が安定し継続的な治療が必要であると判断されるまでの間は、歯周病安定期治療(Ⅱ)に係る費用は算定できない。
3 歯周病安定期治療(Ⅱ)を開始した日以降に歯周外科手術を実施した場合は、所定点数の100分の50に相当する点数により算定する。

(1) 歯周病安定期治療(Ⅰ)及び歯周病安定期治療(Ⅱ)は、区分番号B000-4に掲げる歯科疾患管理料又は区分番号C001-3に掲げる歯科疾患在宅療養管理料を算定している患者であって、4ミリメートル以上の歯周ポケットを有するものに対して、一連の歯周基本治療等の終了後に、一時的に症状が安定した状態にある患者に対する処置等を評価したものをいう。なお、一時的に症状が安定した状態とは、歯周基本治療等の終了後の再評価のための検査結果において、歯周組織の多くの部分は健康であるが、一部分に病変の進行が停止し症状が安定していると考えられる4ミリメートル以上の歯周ポケットが認められる状態をいう。
(2) 歯周病安定期治療(Ⅰ)は、歯周組織の状態を維持し、治癒させることを目的としてプラークコントロール、機械的歯面清掃、スケーリング、スケーリング・ルートプレーニング、咬合調整等を主体とした治療を実施した場合に1口腔につき月1回を限度として算定する。なお、2回目以降の歯周病安定期治療(Ⅰ)の算定は、前回実施した月の翌月から起算して2月を経過した日以降に行う。ただし、歯周病安定期治療(Ⅰ)の治療間隔の短縮が必要とされる次の場合は、3月以内の間隔で実施した歯周病安定期治療(Ⅰ)は月1回を限度として算定する。この場合において、実施する理由(「イ 歯周外科手術を実施した場合」は除く。)及び全身状態等を診療録に記載する。また、ロ及びハは、主治の医師からの文書を添付する。
イ 歯周外科手術を実施した場合
ロ 全身疾患の状態により歯周病の病状に大きく影響を与える場合
ハ 全身疾患の状態により歯周外科手術が実施できない場合
ニ 侵襲性歯周炎の場合(侵襲性歯周炎とは、若年性歯周炎、急速進行性歯周炎又は特殊性歯周炎をいう。)
(3) 歯周病安定期治療(Ⅱ)は、かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所において、(2)に規定される治療に加え、口腔内カラー写真撮影及び歯周病検査を行う場合の治療を包括的に評価したものであり、1口腔につき月1回を限度として算定する。
(4) 歯周病安定期治療(Ⅰ)又は歯周病安定期治療(Ⅱ)は、その開始に当たって、歯周病検査を行い、症状が一時的に安定していることを確認した上で行い、歯周病検査の結果の要点や歯周病安定期治療の治療方針等について管理計画書を作成し、文書により患者又はその家族に対して提供し、当該文書の写しを診療録に添付した場合に算定する。その他療養上必要な管理事項がある場合は、患者に説明し、その要点を診療録に記載する。
(5) 1回目の歯周病安定期治療(Ⅱ)を開始する際に行う歯周病検査は、歯周精密検査により実施する。この場合において、同月に歯周精密検査は別に算定できない。
(6) 2回目以降の歯周病安定期治療(Ⅰ)又は歯周病安定期治療(Ⅱ)において、継続的な管理を行うに当たっては、必要に応じて歯周病検査を行い症状が安定していることを確認する。また、必要に応じて文書を患者又はその家族に提供する。
(7) 歯周病安定期治療(Ⅱ)は、口腔内カラー写真の撮影を行った場合に算定する。なお、撮影した口腔内カラー写真は、診療録に添付又はデジタル撮影した画像を電子媒体に保存して管理する。
(8) 歯周病安定期治療(Ⅰ)を開始した日以降に実施した区分番号I011に掲げる歯周基本治療及びI010に掲げる歯周疾患処置及びI011-3に掲げる歯周基本治療処置は、歯周病安定期治療(Ⅰ)に含まれ別に算定できない。
(9) 歯周病安定期治療(Ⅱ)を開始した日以降に実施した区分番号D002に掲げる歯周病検査、区分番号D002-5に掲げる歯周病部分的再評価検査、区分番号D003-2に掲げる口腔内写真検査、歯周疾患の治療において行った区分番号I000-2に掲げる咬合調整、区分番号I011に掲げる歯周基本治療及びI010に掲げる歯周疾患処置、及びI011-3に掲げる歯周基本治療処置及び区分番号I030に掲げる機械的歯面清掃処置は、歯周病安定期治療(Ⅱ)に含まれ別に算定できない。
(10) 歯周病安定期治療(Ⅰ)又は歯周病安定期治療(Ⅱ)を開始後、病状の変化により歯周外科手術を実施した場合は、当該手術を実施した日以降は、歯周精密検査により再び病状が安定し継続的な管理が必要であると判断されるまでの間は歯周病安定期治療(Ⅰ)又は歯周病安定期治療(Ⅱ)は算定できない。なお、歯周病安定期治療(Ⅰ)又は歯周病安定期治療(Ⅱ)を実施後に行う歯周外科手術は、所定点数の100分の50により算定する。
(11) 歯周病安定期治療(Ⅰ)又は歯周病安定期治療(Ⅱ)を開始後、病状の変化により必要があって歯周ポケットに特定薬剤を注入した場合及び暫間固定を実施した場合は、それぞれ算定する。

審査情報提供事例(歯科52)《平成29年8月28日新規》

●取扱い
原則として、「P」病名に対して、スケーリング(再スケーリングを含む。)のみを実施した場合における歯周病安定期治療(Ⅰ)及び歯周病安定期治療(Ⅱ)の算定は認めない。

●取扱いを定めた理由
歯周病安定期治療は、スケーリング・ルートプレーニング又は歯周ポケット掻爬後の歯周病検査又は歯周外科手術等を行った後の歯周病検査の結果、一部に深い歯周ポケットや根分岐部病変が残存しているため歯周組織の健康は回復していないが、病変の進行は停止している状態において必要であるとされており、一般的には、歯周病安定期治療の対象となる歯周病の治療としては、スケーリング・ルートプレーニング又は歯周ポケット掻爬が必要であると考えられる。

●留意事項
全身状態等によりスケーリング・ルートプレーニング又は歯周ポケット掻爬が実施できない特段の理由がある場合においては、個々の症例により適切に判断する必要がある。

関連書籍

『歯科点数表の解釈(平成28年4月版)』

『事例で学ぶ 歯科レセプト 作成と点検(平成28年4月版)』

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