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[支払基金]第3回審査の一般的な取扱い(医科)(2事例)を公表

社会保険診療報酬支払基金では、審査の公平・公正性に対する関係方面からの信頼を確保するため、平成29年1月に支払基金に設置した「支払基金における審査の一般的な取扱いの公表に関する検討委員会」において、検討を重ね、「支払基金における審査の一般的な取扱い(医科)」を取りまとめ、公表している。

平成29年11月27日には、「投薬」1事例、「注射」1事例の計2事例が新規に公表されたが、「支払基金における審査の一般的な取扱い(医科)」は、療養担当規則等に照らし、当該診療行為の必要性などに係る医学的判断に基づいた審査が行われることを前提としているため、本公表事例に示された適否が、全ての個別診療内容に係る審査において、画一的あるいは一律的に適用されるものではないことに留意が必要であるとしている。

第3回審査の一般的な取扱い(医科)(2事例)(平成29年11月27日)

<投薬>
22 メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)腸炎、偽膜性大腸炎及び造血幹細胞移植(骨髄移植、末梢血幹細胞移植、臍帯血移植)時の消化管内殺菌以外に対する塩酸バンコマイシン散(バンコマイシン塩酸塩散)の投与について
○取扱い
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)腸炎、偽膜性大腸炎及び造血幹細胞移植(骨髄移植、末梢血幹細胞移植、臍帯血移植)時の消化管内殺菌以外に対する塩酸バンコマイシン散(バンコマイシン塩酸塩散)の投与は、原則として認めない。
○取扱いを作成した根拠等
塩酸バンコマイシン散(バンコマイシン塩酸塩散)の適応は、「MRSA感染性腸炎、クロストリジウム・ディフィシルによる偽膜性大腸炎及び骨髄移植時の消化管内殺菌」に特化されている。
また、本薬剤は、通常、経口投与によってほとんど吸収されず、高い消化管内濃度が得られるが、血中にはほとんど現れないことから、消化管以外の感染症には用いられない。
したがって、MRSA腸炎、偽膜性大腸炎及び造血幹細胞移植(骨髄移植、末梢血幹細胞移植、臍帯血移植)時の消化管内殺菌以外での投与は、原則認められないと判断した。

<注射>
23 播種性血管内凝固症候群(DIC)の患者に対する脂肪乳剤のイントラリポス輸液の投与について
○取扱い
播種性血管内凝固症候群(DIC)の患者に対する脂肪乳剤のイントラリポス輸液の投与は、原則として認めない。
○取扱いを作成した根拠等
イントラリポス輸液は、静注用脂肪乳剤であり、添付文書上の適応症は、「術前・術後、急・慢性消化器疾患、消耗性疾患、火傷(熱傷)・外傷、長期にわたる意識不明状態時の栄養補給」となっている。
脂肪乳剤のイントラリポス輸液については、その副作用として血栓症の患者において凝固能の亢進により病状が悪化するおそれがあること、また、重篤な血液凝固障害のある患者において出血傾向があらわれるおそれがあることが指摘されている。
したがって、「DIC」の患者に対する脂肪乳剤のイントラリポス輸液の投与は、原則認められないと判断した。

 

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