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柔整療養費専門委、明細書発行加算の創設を提案(3月24日)

社会保障審議会医療保険部会の柔道整復療養費検討専門委員会は3月24日、柔道整復療養費の令和4年改定の基本的考え方について議論した。厚労省は明細書の義務化に向けて、令和4年改定において明細書発行加算の創設を提案した。

明細書の義務化については、1月31日の会合で議論した。保険者側は賛成したものの、施術者側は財政支援が必要と主張したことから、令和4年改定と併せて議論することとなった。

今回、厚労省は令和4年改定の基本的な考え方として、①明細書発行加算の創設②往療料の距離加算の減額③整復料(骨折、脱臼)、固定料(不全骨折)、後療料(骨折、不全骨折、脱臼)の引上げ―を提案した。

明細書発行加算は、患者から一部負担金を受け取るときは施術に要する費用の明細書を患者に交付することを義務化した上で、施術所の負担を軽減し、明細書の発行を推進するために創設する。

創設のイメージは、▽明細書を無償で患者に交付した場合、〇〇円が加算される▽同月内に1回のみ算定できる▽患者から発行を求められた場合に明細書を交付(有償可)する施術所ではなく、患者から一部負担金を受け取るときは明細書を無償で発行する施術所▽明細書を無償で発行する旨を施術所内で掲示する―としている。

往療料については、令和2年改定で往療距離加算を往療料に振り替えて包括化を行った。令和4年改定では往療料の距離加算を減額し、明細書発行加算に振り替える。

整復料(骨折、脱臼)、固定料(不全骨折)、後療料(骨折、不全骨折、脱臼)については、明細書発行加算の創設や往療料の距離加算の減額を実施した上で、残りの財源の範囲で引き上げる。

明細書発行加算の創設の提案に対し、施術者側は「例えば10円として、月に1回しか算定できないのであれば設備投資もできない。診療報酬と同様に1回発行すれば必ず10円請求できるようにしてほしい。明細書の義務化を求めるのであれば、料金改定とは別に毎回10円程度の対価をつけてほしい」と難色を示した。

厚労省は「今回の改定財源を考えると、明細書の発行ごとに加算を算定すると財源が足りなくなる。こうした制約の上で、月1回の算定に限り月ごとに明細書を作成してもさしつかえがない案になっている」と理解を求めた。

オンライン請求導入、令和8年4月開始を提示

一方、オンライン請求の導入など療養費を施術管理者に確実に支払うための新たな仕組みも議論した。

今回、厚労省はオンライン請求導入について、国保総合システムの更改が令和6年4月に予定され、令和8年4月に支払基金と国保中央会の審査領域の共同利用をめざすことから、令和8年4月目途を開始とする工程表を提示した。

専門委員会で今年6月を目途に方向性をまとめた後、ワーキンググループ(WG)を設置。WGでは、来年6月を目途に業務フローや実務的課題(申請書記載項目、添付資料、記録条件仕様、施術・部位等のコード、施術機関コード、患者署名、チェックマスタ等)を検討・調整を図るとした。

国保中央会の中野透委員は、「この工程表では実現困難だ。業務フローや実務的課題を1年間で詰めることは非常に難しく、関係者の合意形成にも時間がかかる。課題解決が見えてきた時点で、システムの開発・テストの工程表をつくることが現実的」と述べた。

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