年金時代

石渡 登志喜(いしわた・としき)/社会保険労務士・年金アドバイザー

戸籍上の妻と内縁の妻の子両者から遺族年金の請求があった場合について

(『月刊年金時代』2016年6月号掲載)

事例

厚生年金保険の被保険者の死亡により、戸籍上の妻(18歳未満の子がいない)から遺族厚生年金の請求があり、支給決定となりました。その後、内縁の妻の子から遺族基礎年金・遺族厚生年金の請求書が提出されました。被保険者は死亡時において10年以上離島で勤務しており、死亡時の住民票は本妻と同一世帯でしたが、実態は本妻とは別居となっており、定期的な送金、音信、訪問が行われていました。

内縁の妻・子については被保険者とは住民票は別(内縁の妻・子は同一住所)になっていましたが、第三者による証明のある生計維持関係があったとの申立書等関係書類を添えて遺族年金の請求書を提出しています。

このような場合、戸籍上の妻に対して支給決定のままとし、内縁の妻の子を不支給とするのでしょうか。それとも、戸籍上の妻を支給停止にして内縁の妻の子に支給するのでしょうか。この場合、戸籍上の妻に対して、遡及して遺族厚生年金の返納を求めることになるのでしょうか。

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石渡 登志喜(いしわた・としき)/社会保険労務士・年金アドバイザー
電子計測器メーカーで資材部長・営業部長・厚生年金基金常務理事を経験。定年退職後、社会保険労務士事務所開業。千葉県内の年金事務所の年金相談員経験者。豊富な相談事例をもち、雑誌、書籍等多数執筆。
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