年金時代

年金時代編集部

第27回 愛媛県社会保険労務士会

積極的な広報活動でオフィスの知名度アップに努める

社労士相談員のレベル向上が重要

愛媛県では、平成23年9月に「街角の年金相談センター松山オフィス」が設置された。市の中心部である松山市駅から徒歩2分ほどのビルの5階にある。県庁や市役所などの官公庁も徒歩圏内だ。
現在、14名の社労士が交代で2ブースに座り、事務も1名の社労士が担当している。
「対面相談ですので、社労士相談員の質といいますか、レベルの向上には気をつけています。全員、年金マスター研修の修了者ですが、初代のオフィス長が社労士だったこともあり、ウィンドウマシンの操作も含め、現場でいろいろと指導してもらいました。また、社労士は年金だけでなく、労務関係も含めて対応できることが強みだと考えています」
愛媛県社会保険労務士会の横本恭弘会長は、オフィス運営の基本方針をこう話す。
松山オフィスは、全国のオフィスの中でも相談件数は多いほうだという。一方で、オフィスの知名度を上げるための広報活動にも積極的に取り組んでいる。
「ビルの5階にあり、1階に案内を出すことができません。ビルの外側の看板も高い位置にあります。駅に近いにもかかわらず、場所がわかりづらい面があるのです」(横本会長)
これまでも、市内を走る路面電車の車内アナウンスでオフィス名を流したり、愛媛県内の市町村の広報誌に広告を掲載したりしてきた。現在は、伊予鉄・松山市駅の2・3番線ホームの柱に設置されている「情報ガイド」の電照看板に、オフィスの案内を表示。看板の下にはチラシも置いている。

社労士月間の無料相談会は8割が年金について

県内5ヵ所の年金事務所(松山東・松山西・新居浜・今治・宇和島)でも、6ブース(松山東が2ブース)で19名の社労士が毎日相談にあたっている。こちらもすべて年金マスター研修の修了者で、オフィスとの兼任もいる。
年金事務所が主催する出張相談にも、事務所職員とともに出向く。ウィンドウマシンを持ち込み、基本的に予約制だ。平成28年度は、四国中央市が月2回2名ずつ、大洲市が月2回1名ずつ、八幡浜市が月2回2名ずつ対応している。
オフィスの相談員は毎月、内部研修を行う。年金事務所の相談員は年4回のスキルアップ研修がある。
「このほか、会員どうしが独自に勉強会を開催しています。年金を含め、10ほどの勉強会があり、会として助成しています」(横本会長)
毎年10月の社労士月間では、無料相談会を開催している。今年度は、23日(日)にショッピングセンターなど県内5ヵ所で実施。地元の愛媛新聞に広告を掲載し、その中でオフィスの案内もしている。年金、健康保険、労働保険、労使関係など幅広く受け付けているが、相談の8割は年金だという。
また、社労士会としてゆうちょ銀行と契約し、毎週火曜・金曜の2日間、事務局内で電話相談に応じている。
「この事業は、四国全県で実施しています。裁定請求の事務手続なども委任を受けて代行し、社労士が確認したうえで年金事務所やオフィスに提出しています」(横本会長)

県内すべての高校に出前授業の案内を送付

社労士会では社会貢献活動にも積極的に取り組んでいる。その一つが高校での出前授業だ。平成18年度から実施。27年度までの10年間で延べ85校が参加した。
「公立・私立を含めて県内すべての高校に対し、会から毎年ダイレクトに案内を送ります。その際、全国社会保険労務士会連合会が作成しているテキストも同封します。どういう内容の話をするのかがわかり、高校からの反応もよくなりました」
横本会長はこう話す。
講師は希望を募って登録する。出前授業に限らず、行政協力の分野は希望者を登録し、松山市を中心とした中予支部は会の事業委員会で講師を選定して派遣する。東予支部と南予支部については、支部長が地元の社労士を選定する。
2年前からは愛媛大学附属病院と契約し、肝炎患者の就労支援に取り組み始めた。
「毎週1回、外来の診察時間である午前9時から午後3時まで、空いている診察室で、働きながら病院に通う患者の相談に応じています。5名の社労士で対応しており、その中の1名は私自身です」(横本会長)
今年度は、がん患者に対する就労支援のための研修会を開催。活動の場を広げようとしている。
最後に横本会長はこう話す。
「やはり、社労士相談員の育成は常に課題です。年金マスター研修の修了者は現在51名ですが、現場を離れた人もいます。今年度も研修を実施し、養成に努めています。オフィス長の協力も得ながら、現場での実践経験を積むことが大事だと考えています」

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