年金時代

年金時代編集部

第5回 ちょっとの手間が大きな果実に! 離職・転職時の移換手続は忘れずやろう

企業型DCのある会社へ転職するときの手続

企業型DCのある会社に転職するときは、原則として、転職先に、前職で企業型DCに加入していた旨を申し出れば、必要な手続を教えてくれます。

それ以外のとき(個人型DCへ移換するとき)の手続

企業型DCのある会社に転職する場合以外は、個人型DCへ移換することになりますが、その際の手続はすべて自分で行わなければなりません。よくわからない、面倒くさいと言って手続しないでいると、結局は余計な手数料を払うなど損をすることになりますので、ここはがんばって手続しましょう。

個人型DCへ移換するときに決めておくこと

個人型DCへの移換にあたり、決めておくことは主に3つあります。1つ目が最も重要で、資産を預ける金融機関(運営管理機関と言います)を決めることです。2つ目は、今後掛金の拠出をするかどうか、3つ目は、掛金を拠出するときの拠出額です。

1)運営管理機関を決める

1つ目の最も重要な点、運営管理機関には、現在約200の機関が登録されており、国民年金基金連合会のホームページ(https://www.ideco-koushiki.jp/)で一覧を見ることができます。この中から1つに絞るのはなかなか難しいのですが、選択のポイントは次の3点になります。

<運営管理機関選択のポイント>

①手数料 運営管理機関により口座管理手数料が異なります。月額で400円以上開きがあるケースもあります。

口座管理手数料は、各運営管理機関のホームページもしくは比較サイト等で調べることができます。

②商品ラインアップ 投資したい運用商品がだいたい決まっている場合は、その商品の取り扱いがあるかどうかチェックします。また、信託報酬(運用会社に支払う手数料)が比較的安い商品を多く扱っているかなども見てみるとよいでしょう。
③サービス・サポート体制 運営管理機関のホームページのコンテンツの充実度や使い勝手、請求した資料の見やすさなど、サービス・サポート体制の手厚さも判断基準になります。

運営管理機関の選択には、ある程度の予備知識があるに越したことはありません。まずは比較サイトをのぞいてみたり、複数の運営管理機関に資料請求をして、いろいろ目を通すところから始めてみましょう。さまざまな資料を見ているうちに、自分に合っている運営管理機関が徐々にわかってくるはずです。

2)掛金拠出の有無

決めておくことの2つ目は、掛金を拠出して積み立て運用を継続するか、もしくは掛金拠出をせず、いまある資産の運用のみを行うかです。掛金拠出をする場合は個人型DCの「加入者」となり、掛金拠出をしない場合は「運用指図者」となります。あとで運用指図者から加入者に変更することもできます。

3)掛金額

決めておくことの3つ目は、掛金拠出をする場合の拠出額です。いくらでも拠出できるわけではなく、下記のとおり状況により上限額が設けられています。

 

掛金額は年1回変更が可能です。また、掛金の拠出は「資格喪失届」を提出して「運用指図者」となることで停止することもできます(再度加入手続を行えば、再び掛金拠出を行うことができます)。

ただし、会社員や公務員が個人型DCに加入する場合は、資格の喪失や加入手続に事業主の署名等が必要となりますので、留意が必要です。

運営管理機関へ必要書類を返送して申込完了

運営管理機関を決め、掛金拠出の有無や拠出額を決めたら、運営管理機関から移換に必要な資料を取り寄せ、必要事項を記入・押印して添付書類とともに運営管理機関に送り返します。運営管理機関から手続完了に関するお知らせが届いたら申込完了です。お知らせには口座番号やパスワード等が記載されていますので、大切に保管しましょう。

6ヵ月以上放置すると自動移換になるので注意

企業型DCのある会社を退職して6ヵ月経過するまで(資格喪失月が属する月の翌月から起算して6ヵ月以内)に手続を行わなかった場合は、それまで積み立てたDC資産が現金化され、自動的に国民年金基金連合会に移されます。これを自動移換と言います。

自動移換はデメリットだらけ

自動移換となると、その期間は資産運用ができないばかりか、加入期間にも算入されず、手数料だけがどんどん引かれていく状態となります。自動移換時に4,269円、以降は月51円、自動移換から個人型DCもしくは企業型DCへ戻すときに3,857円(企業型DCへ戻すときは1,080円)が、DC資産から差し引かれます。老齢給付金が受給できる年齢になっても、個人型DCに資産を移換していない限りは給付金が受けられませんので、どうせなら早めに資産移換手続を済ませましょう。

この記事の詳細は下記冊子でご覧いただけます。『DCガイドブックシリーズ⑤離職・転職時のてびき』

  • 1
  • 2
年金時代編集部
年金時代編集部は、将来にわたって、年金制度が経済的なリスクに直面した人たちの生活を支えていくことができるよう、年金の正確な情報提供を通じて、その持続可能性の向上に貢献していきます。  
年金時代