年金時代

年金部会が公的年金の課題を議論・前編【2014年12月号「特集」掲載】

被用者保険の適用拡大

適用要件の設定は実態を踏まえた対応を

菊池馨実委員(早稲田大学法学学術院教授)は、「1年以上の見込みは短縮すべき。昨今の判例法理では、継続雇用の見込みという部分でできるだけそうした期待をもたせない方向での労働形態に移行しており留意が必要」とした。小室淑恵委員(ワーク・ライフバランス代表取締役)は、「最低賃金では8.8万円を切る。むしろそれが不公平だ。また、親の貧困は子どもにダイレクトに来ており、学生も労働をせざるを得ない状況だ。昼間学生をしていても適用範囲とすることを考えていかなければならない」と強調した。

諸星裕美委員(社会保険労務士)は、「適用拡大を中小・零細企業に急に進めると滞納事業所を生む。事業主や働く人の意識を変えることと合わせて進めていくべき」と指摘。柿木厚司委員(日本経済団体連合会社会保障委員会年金改革部会長)も、「急激な負担増は企業の持続性と雇用を失わせる。ソフトランディングするやり方を考えておかないといけない」とした。

年金時代