年金時代

年金部会が公的年金の課題を議論・前編【2014年12月号「特集」掲載】

第1号被保険者の産休期間

国年と厚年の免除の違いや新たな財源確保策が論点

年金機能強化法には、第1号被保険者の産前産後期間の保険料免除について検討するとの規定がある。これは、自公民の3党協議で盛り込まれたものだ。

現在の厚生年金の産前産後・育児期間の免除制度は、休業で収入がなくなる人に対して講じられたもの。一方、国民年金は自営業者の世帯を念頭に設計されているため、世帯の所得が免除の基準以上であれば世帯に保険料を賦課するしくみで、出産や育児に着目した措置はない。

また、厚生年金では免除しても、免除者の分の基礎年金拠出金は厚生年金全体で負担している。一方、国民年金では、基礎年金拠出金は免除者を除いて算定されている。厚労省の推計では、国年にも適用した場合、産前産後期間の免除制度を利用すると想定される人は国年、厚年いずれも20万人に上る。国年の財政規模は厚年より小さいため、免除者も算定の対象に含めて拠出金を捻出すると、マクロ経済スライドの調整期間がさらに延びる懸念もある。

山口修委員(横浜国立大学大学院国際社会科学研究院教授)は、「1号も2号も同じメリットを受けるべきだ。税財源を受けられればよいが難しい。被用者年金から支援していくやり方ができないか」と述べた。これに対し駒村康平委員(慶應義塾大学経済学部教授)は、「財政の一体化はどこまでやれるか整理しないといけない。苦しくなったら厚生年金からというのはルーズな対応だ」と指摘した。

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