年金時代

年金部会が公的年金の課題を議論・中編【2014年12月号「特集」掲載】

遺族年金制度のあり方

男女共働き世帯の一般化で見直しが迫られる遺族年金

遺族年金制度の見直しも議論のテーマとなった。夫婦共働きが一般化しつつあるなか、「家計の担い手は男性」という考え方が残る同制度を、見直していく必要があるとの理由からだ。

遺族基礎年金は今年4月に父子家庭も支給対象となり男女差がなくなった。一方、遺族厚生年金は遺族配偶者が男性の場合は55歳以上であることなど、男女で支給要件が異なる。18歳未満の子がいる場合は子に遺族厚生年金が支給されるため差はなくなるが、子がいない場合は給付内容に差があるのが実情だ。

遺族基礎年金の受給者は40歳代が約6割だ。遺族基礎年金は子がいる場合に受けられるため、その年齢層が多いと考えられる。一方、遺族厚生年金の受給者は65歳以上の人が約8割を占める。高齢で夫が亡くなり、妻が受けている状況と見られる。

遺族年金制度は欧米諸国にもあるが、給付設計は図表2のように、男女差がなく子の有無によって異なる。厚労省は遺族年金制度のあり方について、男女の支給要件や、子がいない場合の給付を論点とした。

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