年金時代

公的年金制度改革の方向性を示した議論の整理【2015年3月号「特集Ⅰ」掲載】

第1号の産前産後期間の免除は満額保障なら負担増で対応

部会では第1号被保険者にも産前産後休業の保険料免除を導入することを議論したが、産前6週間、産後8週間は働くことができない期間と考え、次世代育成支援の観点から「配慮措置を設けることは妥当」と判断。産前産後期間に着目して免除するのであれば、前年度所得にかかわらず免除することも「一定の合理性は認められる」とした。

ただ、給付の取り扱いについては課題を示した。国民年金の財政規模はかなり小さいため、厚生年金のように免除者も含めて基礎年金拠出金を捻出し、免除期間の基礎年金を満額保障するには厳しい面があるためだ。

このため満額を保障する場合は、「現在予定されている保険料負担に加え、その見合いの負担を第1号被保険者全体で分かち合うことが必要となる」と指摘。この点について、「保険料を上乗せして対応すべき」との意見と、16年改正で保険料の上限を固定し、その範囲で制度を運営していくことになったため「保険料を引き上げるのは難しい」との意見を併記した。「部分的に厚生年金加入者と負担を分かち合うしくみも考えられる」との意見も盛り込んだが、制度間で財政を融通する場合は「理屈を整理することが必要」との指摘があったことも加えた。

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