年金時代

長沼 明(ながぬま・あきら)/浦和大学客員教授・前埼玉県志木市長

地方公務員共済組合の3種類の「一時金」その3

返還一時金について

地方公務員共済組合の一時金3兄弟のうち、最後が「返還一時金」です。受給資格期間が10年に短縮されても、「返還一時金」制度は存続しています。前回述べた「脱退一時金」も存続しています。つまり、一時金3兄弟は過去の話ではありません。

「返還一時金」を受給できる要件

「返還一時金」も正確に説明しようとすると容易ではありませんが、年金相談で、地方公務員だった期間のある一般のお客様に口頭で説明するときには、こんな感じになりましょうか。

「返還一時金」というのは、昭和54年12月31日以前に地方公務員を退職し、退職した際に通算退職年金の原資を残して「退職一時金」を受給したが、その後、昭和61年4月1日以後に60歳に達したときに、残念ながら受給資格期間を満たせずに年金の受給権が発生しなかった場合に、その「原資凍結」分に相当する金額が、利子を加算して一時金として支給されるものです。

要件を法律に則してもう少し詳しく述べると、次のようになります。

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長沼 明(ながぬま・あきら)/浦和大学客員教授・前埼玉県志木市長
地方公務員を中心に共済組合等の年金に関する第一人者。埼玉県志木市長を2期8年務め、市長在任中に日本年金機構設立委員会委員、社会保障審議会日本年金機構評価部会委員、日本年金機構のシンボルマークの選考委員を歴任。著書に『年金一元化で厚生年金と共済年金はどうなる?』(年金・福祉推進協議会)などがある。
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