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年金時代編集部

第2回 相続税がかかるのはどんなとき?

「相続」はライフステージラストのライフプラン。このシリーズでは相続について、これだけは知っておきたい基本事項をお伝えしていきます。

相続で気がかりなのは、相続財産にかかる「相続税」のことではないでしょうか。

そもそも、相続財産がどれくらいあったら相続税がかかるのでしょうか?

相続する財産が一定額を超える場合に相続税がかかる

相続税とは、亡くなった人から相続や遺贈(死因贈与を含む)によって財産をもらったときにかかる税金です。ただし、亡くなった人の財産が一定額を超えないときは、相続税はかかりません。

そして、財産のなかには、相続税のかからないものもあります。

まず、相続税のかかる財産とかからない財産について知りましょう。

相続税のかかる財産、かからない財産

相続税のかかる財産には、現金、預貯金、有価証券、土地、家屋、絵画、宝石などはもちろんのこと、貸付金、電話の加入権などのように、金銭に見積もることのできる経済的価値のあるすべてのものが含まれます。

また、相続や遺贈によってもらった財産でなくても、実質的にこれと同じであると考えられる場合には、相続税がかかります。これを「みなし相続財産」といい、主なものとしては、生命保険金、死亡退職金・功労金などがあります(ただし、その額が非課税限度額以下のときは課税されません)。

相続税のかからない財産(「相続税の非課税財産」と呼ばれます)には、墓地、墓石、仏壇、仏具などがあります。また、生命保険金、死亡退職金・功労金は、相続税のかかる財産ですが、その全額が相続税の対象となるわけではありません。それぞれ下表のとおり非課税限度額が設けられています。言い換えると、相続人全員が受け取った生命保険金、死亡退職金・功労金のうち、下表の額が非課税財産となります。

借金も相続財産になる

相続人は亡くなった人のプラスの財産だけでなく、借金など債務も引き継ぐことになります。このため、相続税の計算では、こうしたマイナス財産を相続財産から差し引くことになります。これを「債務控除」といいます。債務控除の対象となる主なものには、住宅ローンなどの借入金、クレジットの未払金、葬式費用などがあります。

どのくらい財産があると相続税がかかる?

亡くなった人の財産が一定額以下である場合は、相続税はかかりません。この「一定額」は「遺産にかかる基礎控除」と呼ばれ、この金額を超えた金額について相続税がかかります。

基礎控除額は次の算式で計算され、法定相続人の数によってその額が変わります。

基礎控除額=3,000万円+600万円×法定相続人の数

法定相続人が妻と子ども2人、相続財産額が7,000万円のケースで試算してみましょう。

法定相続人が妻と子ども2人の場合は、基礎控除額は4,800万円です。もし相続財産額が4,800万円以内だったとしたら相続税はかかりません。このケースでは財産額が7,000万円なので、7,000万円から4,800万円を引いた2,200万円に相続税がかかります。この2,200万円を、相続税の計算では「課税遺産総額」といいます。

法定相続人が妻と子どもの場合の基礎控除額は、表のとおりとなります。

実際の相続税の計算では、課税遺産総額をもとに各相続人の負担する税額を計算していくことになりますが、税額控除や税額軽減措置が適用されるケースもあり、相続財産が基礎控除額を超える場合でも財産の分割方法や相続人によっては税金がかからないこともあります。

次回は、相続税計算の具体例について見ていきます。

次回のテーマは「相続税はどのように計算するの?」です。

 

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規格:B5・88頁
発行:平成29年6月発刊
ISBN:ISBN978-4-7894-4880-2 C2032 1000E
商品No:48800
定価:本体1,000円+税
著者もしくは編者:中川聖明 社会保険労務士
浅岡純朗 社会保険労務士
浅岡輝彦 弁護士 著

 

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