年金時代

長沼 明(ながぬま・あきら)/浦和大学客員教授・前埼玉県志木市長

共済組合が絡む事務処理誤りについて その1(長沼 明さん)

「年金給付に係る事務処理誤り等の総点検」の結果が、平成29年12月20日に開催された社会保障審議会・年金事業管理部会で公表されました。

この中には、共済組合が決定・支給する年金に絡む事務処理誤りもありました。今月はそのような事例を取りあげて、複雑な年金のしくみを解きほぐしていきたいと思います。

早速ですが、次のAさんの加入する厚生年金保険の被保険者期間は、旧厚生年金保険法の「通算老齢年金」が発生するのでしょうか、それとも新厚生年金保険法の「老齢厚生年金」が発生するのでしょうか。

<昭和5年4月1日生まれの男性:Aさん>

旧共済法 退職年金(年金コード0160) 

共済組合の組合員期間が240月以上あり、昭和61年3月31日以前に退職しています。この人が、平成44月より1年間厚生年金保険に加入しました。

受給権が発生する年金は、

旧厚生年金保険法の通算老齢年金(年金コード0230)

それとも、

新厚生年金保険法の老齢厚生年金(年金コード1150)

いずれでしょうか?

 

審議会に報告された「事務処理誤り」では、『概要』が一般化した形で記されていますが、ここでは、わかりやすくするため、特定の事例として設定しています。

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長沼 明(ながぬま・あきら)/浦和大学客員教授・前埼玉県志木市長
地方公務員を中心に共済組合等の年金に関する第一人者。埼玉県志木市長を2期8年務め、市長在任中に日本年金機構設立委員会委員、社会保障審議会日本年金機構評価部会委員、日本年金機構のシンボルマークの選考委員を歴任。著書に『年金一元化で厚生年金と共済年金はどうなる?』(年金・福祉推進協議会)などがある。
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