年金時代

三宅 明彦(みやけ あきひこ)/社会保険労務士

在職中の繰下げ受給について

昨今、65歳以降の在職支給停止のしくみを廃止する方向にあるという話をよく耳にします。在職中に繰下げ受給をする場合(在職支給停止された期間がある場合)には、在職停止額を除いた年金額の増額になるために規定通りの増額率にならなくなってしまうことが大きな理由だと思われます。

そこで、今回は在職中に繰下げ受給をする場合(在職支給停止された期間がある場合)のしくみや手続等について、例題を示して説明します。ポイントは、経過的加算の取扱いと平均支給率が求められれば、理解できると思います。

【例題】

現在64歳の男性。厚生年金に約43年加入をしていて給与が高いために年金は全額支給停止になっている。現在の給与は月額50万円で賞与はない。このまま68歳まで働く予定で、給与は今後も変わらない。

65歳からの年金額は、老齢厚生年金が年額約144万円、経過的加算が年額約6万円、老齢基礎年金が年額約75万円の合計で年額約225万円になる。

退職をする68歳で繰下げ受給する場合の年金額と退職してから70歳まで待って受給する場合の年金額及び手続について知りたい。

 

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三宅 明彦(みやけ あきひこ)/社会保険労務士
東京都社会保険労務士会所属。 金融機関等での豊富な年金相談経験をもつ。多数の年金セミナー・年金研修等の講師を務める。現在、東京都社会保険労務士会の年金講座講師。著書多数。『年金マニュアルシート』(社会保険研究所)は約50万部の大ヒット。マニュアルシート・シリーズの最新版『10年短縮年金マニュアルシート』も好評。
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