年金時代

長沼 明(ながぬま・あきら)/浦和大学客員教授・前埼玉県志木市長

所得と年金の関係

所得はいつの期間の年金に影響するのか?

年金生活者支援給付金の施行を目前に控え、前年の所得や住民税の非課税についての知識が、求められるようになってきています。

また、来年、2020年には税制改正が予定されています(【図表1】参照)。これはすでに、昨年11月に開催された社会保障審議会・年金部会でも紹介されているスライドです。

【図表1】

 

 

給与所得控除額と公的年金等控除額が、それぞれ10万円ずつ減額されるという改正内容です。

給与所得控除額の最低保障額は、65万円から55万円に、公的年金等控除額の最低保障額は、120万円から110万円(65歳以上の場合。65歳未満の場合は70万円から60万円)に縮小されます。一方で、所得税(国税)の基礎控除額は38万円から48万円に、住民税(地方税)の基礎控除額は33万円から43万円に拡大されるというもので、所得税についても住民税についても、一般的な給与収入・年金収入の人であれば、特段、影響がないかのようにも見えます。

一方で、この税制改正が年金生活者支援給付金に与える影響はどうなのでしょうか?

これについては、すでに『くらしすと』20195月号【年金講座】に記しましたので、そこにアクセスしていただくとして、今月号では、税制改正を前に、所得と年金の関係について、その年の所得がいつの年金に影響するのかを考えていきます。

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長沼 明(ながぬま・あきら)/浦和大学客員教授・前埼玉県志木市長
地方公務員を中心に共済組合等の年金に関する第一人者。埼玉県志木市長を2期8年務め、市長在任中に日本年金機構設立委員会委員、社会保障審議会日本年金機構評価部会委員、日本年金機構のシンボルマークの選考委員を歴任。著書に『年金一元化で厚生年金と共済年金はどうなる?』(年金・福祉推進協議会)などがある。
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