年金時代

三宅 明彦(みやけ あきひこ)/社会保険労務士

重婚状態にあった方の遺族年金事例

今回は、遺族年金のレアケースをご紹介します。重婚状態にあるまま亡くなった場合に、どのようになるかを事例を基に説明していきたいと思います。

【事例】

64歳で会社経営者の男性(以下、A氏という)が死亡しました。A氏は厚生年金に加入中の死亡で、厚生年金加入期間は約40年ありました。A氏は死亡当時、内縁の妻と同居しており、葬儀も内縁の妻が執り行いました。

A氏には戸籍上の妻がおり、妻とは長年別居状態(約15年)が続いていましたが、離婚することはありませんでした。また、戸籍上の妻との間に子供が2人おり(息子と娘)、2人とも成人していますが、娘は独身で戸籍上の妻と同居しています。娘は、A氏から毎月5~10万円ほどの金銭を受け取っていました。

さて、この場合に遺族年金は、戸籍上の妻・内縁の妻のどちらに支給されるでしょうか。

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三宅 明彦(みやけ あきひこ)/社会保険労務士
東京都社会保険労務士会所属。 金融機関等での豊富な年金相談経験をもつ。多数の年金セミナー・年金研修等の講師を務める。現在、東京都社会保険労務士会の年金講座講師。著書多数。『年金マニュアルシート』(社会保険研究所)は約50万部の大ヒット。マニュアルシート・シリーズの最新版『10年短縮年金マニュアルシート』も好評。
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