年金時代

長沼 明(ながぬま・あきら)/浦和大学客員教授・前埼玉県志木市長

遺族厚生年金の計算に新発見!

~死亡した夫の生年月日の再評価率を使うのか、

受給権者たる妻の生年月日の再評価率を使うのか?

年金界の大御所・石渡登志喜先生から貴重な資料が届く!

『月刊 年金時代』(社会保険研究所)で、定期的に原稿を執筆されていました石渡登志喜先生から、長い加入期間のある人の遺族厚生年金の資料を送っていただきました。  https://info.shaho.co.jp/nenkin/archives/201702/1771

石渡先生といえば、遺族年金や詳細な年金額の計算の分野においては、右に出るものはいない、という年金界の大御所先生です。その石渡先生からいただいた資料を基に、そのうちの1か月分だけを取り出して、遺族厚生年金の計算の仕方を、勉強しようというのが、本稿のねらいです。

テレビ番組ふうにタイトルをつけると、「遺族厚生年金の計算に新発見!」ということになりましょうか。これまでの、年金世界の常識からすると、「ちょっと、本当ですか?」という内容が含まれているかもしれませんが、死亡した被保険者の標準報酬月額・加入期間・給付乗率・受給権者(夫が死亡した場合は妻)の生年度の再評価率などの数字であり、他の遺族厚生年金の事例も同様になっています。

また、『事例でレベルアップ 年金相談Q&A 2019年度版』(社会保険研究所)で執筆を担当されている伊東晴太先生は、いち早くこの事実に気がつき、各研修会でもご講演されていました(筆者も詳細にご教示いただきました)。

法律解釈を適切に踏まえた遺族厚生年金(長期要件の場合)は、このように算出する、と筆者は認識しています(法律の解釈は、後述するように、なかなか難解です)。

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長沼 明(ながぬま・あきら)/浦和大学客員教授・前埼玉県志木市長
地方公務員を中心に共済組合等の年金に関する第一人者。埼玉県志木市長を2期8年務め、市長在任中に日本年金機構設立委員会委員、社会保障審議会日本年金機構評価部会委員、日本年金機構のシンボルマークの選考委員を歴任。著書に『年金一元化で厚生年金と共済年金はどうなる?』(年金・福祉推進協議会)などがある。
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