年金時代

小野田理恵子(おのだりえこ)/小野田社労士・FPオフィス代表

第3回 生涯収支:「使えるお金」の考え方

「人生100年時代」を安心して暮らすためのヒントを、社労士でありFPでもある小野田理恵子氏が紹介していきます。小野田氏がふだん中小企業向けセカンドライフセミナーで講演している内容をWeb年金時代向けに再構成。連載第3回目は、老後に「使えるお金」を「ザックリと」把握する方法をご紹介します。ご自身のライフプランの参考のほか、社労士の方には年金相談に役立つ情報提供になればと考えています。

生涯収支のバランスに大きく影響する公的年金

今回は、<図表1>右側の「使えるお金」を見ていきます。

この図を見ると、公的年金がどのくらい見込めるかにより、「使えるお金」の総額、さらには左右のバランスが大きく変わってくることがわかります。

「ねんきんネット」を利用しない手はない

ここで、読者の皆さまは、日本年金機構から毎年誕生月に届く「ねんきん定期便」の記載内容を確認されているでしょうか?

この定期便には、「50歳以上版」と「50歳未満版」の2種類がありますが、私は50歳以上版をもとに公的年金の受取総額を概算する方法をご紹介しています。というのは50歳以上版には、現在と同じ条件で60歳まで年金制度に加入し続けた場合の老齢年金の見込額が記載されているからです。

ところがセカンドライフセミナーの現場では、事前に「直近のねんきん定期便の持参」をお願いしておいても、当日お持ちの方は半数にも満たなかったり、何年か前の50歳未満版をお持ちになる方もいるのが現状で、私は内心ガッカリしてしまいます。毎年莫大な費用をかけて送られてくるこの定期便の情報を活用しない手はないと思うのですが、一般の方の関心はいまひとつのようです。

そこでセミナーでは、<図表2>(日本年金機構のポスターに「ねんきんネット」のメリット等を書き加えたもの)と<図表3>(「ねんきんネット」への登録方法)を使い、「ねんきんネット」の利用をお勧めしています。ねんきんネットなら、一度登録しておけばいつでも居ながらにして最新の見込額が確認できるので、「生涯収支の見える化」にすぐに役立ちます。

では<図表4>を使って、サラリーマン世帯の夫婦の場合の概算方法を見ていきましょう。

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小野田理恵子(おのだりえこ)/小野田社労士・FPオフィス代表
会計事務所で事務をとる傍ら、2003年に社労士資格を取得。開業社労士としての実務に携わるとともに、年金事務所で5年ほど相談員を経験。またFPとして、大手企業、労働組合、公的機関、各種団体等で、セカンドライフセミナーを中心としてさまざまなテーマでの講演を行っている。特定社会保険労務士、CFP®、高度年金・将来設計コンサルタント。
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