年金時代

阿藤 通明(あとう みちあき)/社会保険労務士、健康経営エキスパートアドバイザー

第7回 社労士の役割⑤~健康づくり担当者は健康経営成功の要~

今回は社会保険労務士で、健康経営エキスパートアドバイザーでもある阿藤通明さんに、健康経営の成功のカギを握っている、健康づくり担当者の役割についてご解説いただきます。

文章の最後にある産業医・今井鉄平さんによる「コロナ禍の健康経営」もチェックいただき、感染症対策にご活用ください。

*「健康経営」は、特定非営利活動法人健康経営研究会の登録商標です。

健康づくり担当者の役割

企業が健康経営の取り組みを実施していく中で、重要なポジションにいるのは、健康づくり担当者であるといえます。実際、健康経営優良法人認定制度や健康優良企業認定制度においても、この健康づくり担当者の選任は組織体制構築の評価項目の一つとして位置づけられています。

一般的には、人事部や総務部に所属する方が健康づくり担当者になることが多いように思います。やはり、「人」に関わる部署に関係することは、自然の流れかもしれません。それでは、健康経営を推進していくうえで人事や労務の担当者にはどのような役割があるのか見ていきたいと思います。

健康経営をスタートさせるにあたり、まずは経営者が健康宣言をし、従業員の健康増進に対して積極的に関わっていくことは欠かせません。ただし、トップダウンの号令だけでは健康経営は長続きしません。従業員からの意見や要望などを吸い上げながら、ボトムアップで取り組みを進めることも大変重要です。

経営者からの使命を受けて、健康づくり担当者が一人勉強し、事例を研究し、企画・実施したものの、従業員が誰もついてこなかったなどということは、健康づくり担当者がしばしば経験することです。

【健康づくり担当者が陥りやすいパターン】

(1)事例を研究し、評判の良さそうな取り組みをどんどん実践し盛り上げていったつもりが、健康づくり担当者が一人カラ回りしてしまっていた。

(2)健康経営の取り組みを開始した初年度は、“認定取得”という目標があり、社内も盛り上がったが、2年目以降は目標を失い、継続して実施する方法に悩んでいる。

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阿藤 通明(あとう みちあき)/社会保険労務士、健康経営エキスパートアドバイザー
社会保険労務士あとう事務所代表。主に就業規則の整備、労働条件変更プロセスにおけるコンサルティングを中心に事業展開している。一方で、健康経営のセミナー講師、取り組み企業の支援のため全国各地を回って活動している。東京都社会保険労務士会働き方改革・健康経営特別委員会働き方改革支援部会長。
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