年金時代

小野田理恵子(おのだりえこ)/小野田社労士・FPオフィス代表

第9回 年末調整とライフプラン

「人生100年時代」を安心して暮らすヒントを、社労士でありFPでもある小野田理恵子氏が紹介します。小野田氏がふだん、中小企業等でのセカンドライフセミナーで講演している内容をWeb年金時代向けに再構成。連載第9回は、ライフプランとも関係が深い年末調整のしくみについてご紹介します。ご自身のライフプランの参考のほか、社労士の方には年金相談に役立つ情報提供になればと考えています。

年末調整って何?

毎年、木々の葉が色づく頃になると、勤務先から年末調整関係の書類の提出依頼があり、「今年ももうそんな季節か~、面倒だなぁ」と感じるサラリーマン諸氏も多いことと思います。特に今年は大きな変更があり、書類への記載のしかたも複雑になって、事業所の担当者や従業員からの戸惑いの声が聞こえてきていますが、それらが何のための書類なのか、提出により自分の税負担がどう変わるのかなどを正しく理解したうえで提出している方は、果たしてどれくらいいるものでしょうか。

実際、企業でのライフプランセミナーで、「皆さんは毎月給与明細書を受け取って、どうされていますか?」と尋ね、

①ひととおり目を通す
②手取額くらいしか見ない
③口座にそれなりの金額が振り込まれていれば明細書はほとんど見ない

の3択で手を挙げていただくと、①はほんのパラパラ、②がかなり多く、③もそれなりの人数です。そんな具合ですから、年末調整についても関心は低そうです。

ですが、年末調整は自分が納めている税金のしくみについて知る絶好の機会です。また、退職後は年末調整のしくみはなくなり、必要に応じて自分で確定申告をしなければならず、そのためにも、在職中からもっと関心を持ち、収入と所得の違いや、「控除」などの税金関係の専門用語について知っておくべきではないでしょうか。それらは、一度理解してしまえば、一生ものの有効な知識になります。

そこで今回はこの年末調整の制度の意味やしくみなどについて、私がふだんセミナーで一般の方に向けて説明している内容を、図表とともにご案内しますので、ご自身の理解の確認や他の人に説明をするときの参考にしていただけたらと思います。

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小野田理恵子(おのだりえこ)/小野田社労士・FPオフィス代表
会計事務所で事務をとる傍ら、2003年に社労士資格を取得。開業社労士としての実務に携わるとともに、年金事務所で5年ほど相談員を経験。またFPとして、大手企業、労働組合、公的機関、各種団体等で、セカンドライフセミナーを中心としてさまざまなテーマでの講演を行っている。特定社会保険労務士、CFP®、高度年金・将来設計コンサルタント。
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