年金時代

田中 亮子(たなか あきこ)/特定社会保険労務士、健康経営エキスパートアドバイザー、栄養士

第10回 専門家との連携③~保健師・栄養士等との連携~

健康経営を進めていく社会保険労務士と他の専門職との連携のポイント解説、第3回目は保健師・栄養士等との連携がテーマです。ご解説いただくのは、特定社会保険労務士・栄養士で、健康経営エキスパートアドバイザーでもある田中亮子さんです。文章の最後にある産業医・今井鉄平さんによる「コロナ禍の健康経営」もご覧ください。

*「健康経営」は、特定非営利活動法人健康経営研究会の登録商標です。

保健師・栄養士とは

健康経営の企業でのサポートに携わっている方ならすでにご存知かもしれませんが、まず簡単に、保健師・栄養士とはどんな資格なのかに触れたいと思います。

①保健師について

保健師とは、看護師国家試験に合格したうえで保健師養成学校等を修了し、保健師受験資格を得たうえで保健師国家試験に合格する必要があります。また、看護系の大学によっては、保健師受験資格を看護師受験資格と同時に取得できる大学もあるようですが、看護師国家試験とのW受験をして看護師と保健師双方の国家試験に合格する必要があります。保健師試験に合格しても看護師試験に不合格の場合、保健師免許は得られません。

なお、厚生労働省公表の「平成28年行政衛生報告例の概況」によると、約70%の保健師の方が市区町村・都道府県・保健所などに所属して、地域に住む住民の保健指導や健康管理を行う形で活躍されています。

②栄養士について

栄養士には、栄養士と管理栄養士がいます。栄養士も管理栄養士も国家資格ですが、栄養士は栄養士養成課程がある大学・短期大学・専門学校で所定の単位を取得し、卒業すれば免許を得ることができます。

一方、管理栄養士は、管理栄養士養成学校を卒業または栄養士養成学校を卒業し、所定の実務経験(1~3年)を得たうえで管理栄養士国家試験を受験し、合格しないと免許が得られません。ですので、管理栄養士のほうがより高度な知識を所持しており、管理栄養士の免許を所持していないと携われない業務もあります。

なお、管理栄養士・栄養士は、官公庁、保健所、教育委員会、病院、学校、工場、事業所、福祉施設、スポーツ施設等において栄養指導者として、また大学、研究所、食品会社における研究員として活躍されているほか、農村では、生活改良普及員として活躍されています。(出典:一般社団法人全国栄養士養成施設協会)

次ページ:保健師・管理栄養士・栄養士との連携のポイントについて

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田中 亮子(たなか あきこ)/特定社会保険労務士、健康経営エキスパートアドバイザー、栄養士
株式会社いなだコンサルティング取締役、メープル社会保険労務士事務所代表。中小企業から大企業まで幅広い規模の会社の勤務経験を活かし、人事労務の相談や各種社会保険の相談に応じる。社労士と栄養士の2つの専門知識を活かし、顧客企業先の健康経営の推進サポートを行っている。
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