2021/01/26掲載
第11回 健康経営コンサルティングとは
今回は、「健康経営コンサルティングとは」をテーマに、中小企業診断士で、健康経営エキスパートアドバイザーでもある小川亮一さんにご解説いただきます。文章の最後には、産業医・今井鉄平さんによる「コロナ禍の健康経営」を掲載しています。新型コロナウイルス感染症の対策にお役立てください。
*「健康経営Ⓡ」は、特定非営利活動法人健康経営研究会の登録商標です。 |
今まで、法令遵守、CSR、働き方改革などのテーマで健康経営における社労士の役割をご紹介してきました。今回は、健康経営のコンサルティングのプロセスを紹介し、成果を出すために重要な支援テーマの設定について解説します。社員の健康維持・増進は長期間の取り組みが必要になりますので、無理なく長期間に取り組みが継続されるようなコンサルティングを進めていきたいと思います。
健康経営のコンサルティングプロセス
健康経営のコンサルティングとは、「健康経営を推進するための課題を見つけて、その解決を支援すること」です。以下にコンサルティングの一般的なプロセスを示します。「ヒアリング・課題抽出・提言」と「実行支援」の2段階です(図表1)。今回扱うのは、前者のヒアリング・課題抽出・提言のポイントです。
“あるべき姿”と“現状”のギャップが“問題”です。“問題”の原因を追究してそれを解決する方向性が“課題”であり、“課題”を提示してその“解決策”を助言します。クライアントが納得すれば、必要に応じて実行を支援します。このプロセスの中で設定した“課題と解決策”が、コンサルティングの支援テーマになります。