年金時代

大山 均(おおやま・ひとし)/年友企画株式会社

#1 年金額改定の前提となる基本数値

令和3年1月22日、総務省から前年(令和2年)の年平均の消費者物価指数(総合指数)が公表された。同日、厚生労働省のホームページでは、令和3年度の年金額に関する“Press Release”が行われた。この“Press Release”によると、令和3年度の年金額は、法律の規定により、令和2年度から0.1%の引き下げとなるとのことである。
ここでは、令和3年度の年金額が令和2年度から0.1%マイナス改定されることになった根拠について、法律を手がかりにして読み解いてみる。

Press Release”で示された年金額算出のための基本数値は、以下のとおりである(“Press Release” 2頁「参考1」参照)。

まず、「令和3年度の参考指標」として、

  • 物価変動率  0.0%
  • 名目手取り賃金変動率  ▲0.1%
  • マクロ経済スライドによるスライド調整率  ▲0.1%

が挙げられている(なお、前年度までのマクロ経済スライドの未調整分はない)。

注意しておきたいことは、これらの百分比で示された数値は実際の変動率ではなく、変動幅を示したものであるということである。
このうち、名目手取り賃金変動率については、変動幅▲0.1%の算出根拠として、物価変動率(令和2年の年平均)の変動幅0.0%、実質賃金変動率(平成29年度から令和元年度までの平均)の変動幅▲0.1%、可処分所得割合変化率(平成30年度)の変動幅0.0%によるものとされている。

 

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大山 均(おおやま・ひとし)/年友企画株式会社
1990(平成2)年、法政大学大学院社会科学研究科経済学専攻博士後期課程単位取得満期退学。1990(平成2)年4月~1993(平成5)年3月、法政大学・ルーテル神学大学・国士舘大学で非常勤講師。1993(平成5)4月、年友企画株式会社入社、年金関連図書の編集・制作に従事、現在に至る。
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