年金時代

安中 繁(あんなか しげる)ドリームサポート社会保険労務士法人 代表社員/特定社会保険労務士

選択的週休3日制は普及するか?

労働分野の実務の参考となる情報を提供する「プロが伝える労働分野の最前線」第18回のテーマは、「選択的週休3日制」です。政府の骨太の方針2021や成長戦略実行計画においても普及を進めると言及された「選択的週休3日制」について、導入のポイントや留意点をドリームサポート社会保険労務士法人・代表社員の安中繁さんが解説します。

2021年4月、自民党が選択的週休3日制の導入を政府に提言したことが、報道でも大きく取り上げられ、「週休3日制」は、一躍トレンドワードに浮上してきました。

また6月には、国家公務員法の改正が可決成立し、国家公務員の定年年齢が60歳から65歳へと引き上げられることが決まりましたが、60歳以降は、時短勤務も選択できるしくみとするなど、「選択制」という点にも、これからの働き方のトレンドがあるように思えます。

 なぜいま週休3日制?

ひとつには、世界の価値観が、生産・消費至上主義から、持続可能主義へと大転換したことを指摘することができます。

かつて、日本が経験した、高度経済成長期に終止符を打つこととなるオイルショック時、働き方の概念にも一定の変化がみられ、この時期に、週休2日制が導入・普及をみました。

いま、SDGsが世界的な目標となり、脱炭素が叫ばれ、さらにコロナ禍によって価値観が変わり、大切な人と語り合うような時間、自分らしく生きていることを実感できる時間など、職場以外での時間を充実させたいと願う人が確実に増えてきているわけです。また、育児、家族介護、ご自身の病気の治療、高年齢であること、障害を持っていること等、長時間勤務にたえられない環境の方も、働き続けられる環境をつくることが社会的な課題になってきてもいます。

そんな背景から、各社が、これから本格的に週休3日制を検討し始めることになりましょうから、本稿では、導入時に是非検討していただきたい重要な観点をお伝えしていきます。

次ページ:週休3日制導入の重要ポイントとは?

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安中 繁(あんなか しげる)ドリームサポート社会保険労務士法人 代表社員/特定社会保険労務士
2007年安中社会保険労務士事務所開設。2015年法人化し代表社員に就任。約300社の顧問先企業のため労使紛争の未然防止、人事制度構築支援等にあたる。新しいワークスタイル「週4正社員制度」の導入コンサルティングを得意とする。地方自治体、各種経営者団体での講演実績多数。主な著書に『週4正社員のススメ』(経営書院) 『中小企業は『懲戒処分』を使いこなしなさい』(労働新聞社)他。
ドリームサポート社会保険労務士法人
東京都国分寺市を拠点に事業を展開し、上場企業を含む約300社の企業の労務管理顧問をしている実務家集団。
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