年金時代

長沼 明(ながぬま・あきら)/浦和大学客員教授・前埼玉県志木市長

令和4年度の年金額、0.4%下がる!

~老齢基礎年金の満額は、過去8年間で最低水準に!~

令和4年度の年金額が1月21日(金)、厚生労働省より正式にプレスリリースされました。
老齢基礎年金の満額は、年額777,800円(月額64,816円)となります(【図表1】参照)。

 

 

令和3年度の老齢基礎年金の満額が、年額780,900円(月額65,075円)でしたので、月額ベースでも259円の減額となります。

月額で259円の減というのは、公的年金が主たる収入となっている高齢者にとっては、じわりじわりとお財布の紐に、ボディーブローのように、生活に影響が効いてくる数字という感じがします。

カードで買い物をしても、月額259円相当のポイントを加算されるのは、容易ではありません。

モデル世帯でひと月に千円近くの年金額の減!

モデル世帯の標準的な年金額(夫婦2人分の老齢基礎年金と夫の厚生年金の合計)だと、月額903円減って、令和3年度の月額220,496円から令和4年度は月額219,593円になる、と厚生労働省から公表されています。

1月(ひと月)に千円近くの減額。冷静に考えると、けっこう大きな金額だな、という感じがしますが、みなさんはどうでしょうか?

実は、令和4年度の老齢基礎年金の満額777,800円は、平成27年度から令和4年度の8年間でみると、最低の水準となっています。

なぜ、こんなに減額になったのか?

また、キャリーオーバーとなったマクロ経済スライドの負の調整率(マイナス0.3%)は、これが玉手箱のように開くと、年金額にどう影響を与えるか?

今月は、年金額が▼0.4%(マイナス0.4%)減額になったしくみについて、説明していきましょう。

なお、用語等については、基本的に社会保障審議会年金部会に提出されていた資料をベースに用いていますので、あらかじめご了解ください。

なお、出先からでもスマホで基本的なデータが読めるように、【図表2】【年金額の改定(スライド)の基本ルール(現行制度)】と【図表3】【令和4年度の年金額の改定について】も、トップページに掲げておきますので、活用してください。

 

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長沼 明(ながぬま・あきら)/浦和大学客員教授・前埼玉県志木市長
地方公務員を中心に共済組合等の年金に関する第一人者。埼玉県志木市長を2期8年務め、市長在任中に日本年金機構設立委員会委員、社会保障審議会日本年金機構評価部会委員、日本年金機構のシンボルマークの選考委員を歴任。著書に『共済組合の支給する年金がよくわかる本』(年友企画)などがある。
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