2022/02/17掲載
休職・復職支援 〜治療と仕事の両立ができる職場づくりのご提案〜
労働分野の実務の参考となる情報を提供する「プロが伝える労働分野の最前線」第24回のテーマは、治療と仕事の両立です。休職時・復職時の支援、対応などとともに、従業員が病気を治療しながら働き続けることができる職場づくりに向けて、ドリームサポート社会保険労務士法人の鎌田良子さんが解説します。
病気を治療しながら仕事をしている人は、労働人口の3人に1人
日本の労働人口の約3人に1人が何らかの疾病を抱えながら働いていると言われています。働き方改革実行計画のロードマップの中でも、育児や介護だけでなく、治療と仕事の両立に向けた支援は重要なテーマです。しかし、現実には困難な状況に直面している人も多いのではないかと推測します。
日本人の死因トップの「がん」疾病。国立がん研究センターのデータによると、日本人の2人に1人は生涯でがんに罹患しています。一方、5年生存率は6割を超え、以前より大きく改善しています。しかし、未だにがん=不治の病であるといった誤った認識や偏見も少なくありません。私達の知識もアップデートする必要があります。
がん患者の就労に関する実態調査によると、8割が仕事を続けたい、仕事をしたいと思っています。会社はどのようにその支援をすれば良いでしょうか。また、「適切な」配慮とはどのようなものでしょうか。