年金時代

企業年金 DC専門委の報告書取りまとめは次回に持ち越し

厚生労働省は5月19日、社会保障審議会企業年金部会「確定拠出年金の運用に関する専門委員会」の第7回会議を開催。「確定拠出年金の運用商品の選択への支援」と題された報告書案が事務局の厚労省年金局企業年金・個人年金課から示された。今回の議論では、加入者の運用指図をしやすくする支援を行う観点から、①運用商品選択への支援②運用商品を選択しない者への支援③運用に関する支援強化――の3つのフェーズで議論したことを報告。①の「運用商品選択への支援」では、運用商品の上限数を35本とし、商品を数える際に、加入者ごとの年齢に応じて選択する商品が一つに決まるいわゆるターゲット・イヤー型商品だけは、まとめて1本と数え、そのほかは現行どおりとした。一方、運用本数に限らず、個々の運用商品の選定理由や運用商品の全体構成に関する説明を徹底することを求めた。②の「運用商品を選択しない者への支援」では、加入者から運用指図がない場合に規約等の定めにより自動的に購入されるデフォルト商品で運用を継続する場合でも、高齢期の所得確保に資する運用をめざすとして、商品選定の際には、長期的観点から、物価等の経済事情の変動による損失を考慮し、それとバランスの取れる収益が見込まれることや、手数料等のコストが過大でないことが基準になるとした。また、商品決定の着眼点として、加入者集団のリスク許容度や期待収益率、元本確保が可能かどうかなどが挙げられるとした。同委員会では、報告書案の方向性には異論はなかったものの、一部の委員からは、運用商品の品質保持の点で「選定理由の合理性が検証できるよう運用管理機関等から定期的な報告を求めるようにすべき」、「リターン獲得の確実性の点から、アクティブファンドについてはより注意義務が求められると明記すべき」などの意見が出された。また、デフォルト商品設定の着眼点に元本確保の有無を加えることについても、「そもそもマイナス金利下では元本確保の意味が失われている。預金や利回り確定商品に変えるべき」などの注文が出された。事務局では修正内容を検討したうえで、再度会議を開催して委員に提示するとしている。

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