年金時代

企業年金 DCの運用に関する報告書がまとまる

厚生労働省は6月6日、社会保障審議会企業年金部会「確定拠出年金の運用に関する専門委員会」の第8回会議を開催。前回会議で次回持ち越しとなっていた報告書案「確定拠出年金の運用商品の選択への支援」が修正のうえ、了承された。主な修正項目は、前回会議で特に指摘の多かった①運用商品選定の際の留意事項②デフォルト商品設定に関する事項──の2つ。

①運用商品選定の際の留意事項では、労使・運営管理機関等の役割として商品構成を定期的に見直すことが強調された。また、商品の厳選にあたっては、手数料なども十分吟味したうえで選定理由の説明を徹底すべきとした。なお、一部の委員から高度な注意義務を要するとされたアクティブファンドの選定については、手数料控除後のリターン獲得の蓋然(がいぜん)性も十分吟味すべきとの意見があった旨が追加された。

②デフォルト商品設定に関する事項では、選定の基準は、デフォルト商品により見込まれる収益(名目・実質)が、物価その他の経済事情の変動により生じる損失(名目・実質)との関係で合理的であることが説明でき、かつ加入者にとって必要な収益確保が見込まれるものでなければならないとした。そのうえで、商品設定の際の着眼点としては、元本確保の可能性ではなく、累積投資額を上回る可能性や実質価値(購買力)の維持可能性、分散投資効果等を挙げた。

最後に、森戸英幸委員長は、デフォルト商品の設定を法的根拠に基づき労使合意で決める枠組みができたことを評価しつつも、中小企業の多くが労働組合がなく、労働者の過半数代表者が代替する実態をかんがみ、労働者側の意見が十分に反映されているか今後も議論していく必要があると総括した。報告書は今月中にも企業年金部会に報告される。そのうえで、政省令および法令解釈通知の作成作業に入る。厚生労働省としては、来年6月までの施行を見据え、今夏にはパブコメを提示したい考えだ。

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