年金時代

FOCUS「働き方改革」vol.2

労働条件分科会における議論(第140回)

労働基準法改正を含む「働き方改革関連法案」の要綱を諮問

厚生労働省は9月8日、労働政策審議会労働条件分科会(分科会長=荒木尚志・東京大学大学院法学政治学研究科教授)に労働基準法の一部改正を含む「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案」(働き方改革関連法案)の要綱を諮問した。要綱には労基法、労働者派遣法、パートタイム労働法、労働契約法など8つの法案がまとめられている。

当日の同分科会では、厚生労働省は労基法改正にかかわる内容について説明し、委員からの意見を聞いた。労基法改正案は、残業時間の上限を原則として月45時間・年360時間とする「時間外労働の上限規制」とともに、平成27年に国会に提出され野党の反対から一度も審議されていない「企画業務型裁量労働制」(裁量労働制)の対象の拡大や「高度プロフェショナル制度」(高プロ)の創設を一本化したものとなっている。

労働者側は改めて反対、使用者側は評価を示す

今回の改正案では、裁量労働制の対象拡大については、企画、立案、調査および分析を主として行う業務等として、対象を営業職全般とはしないことや、少なくとも3年間の勤続を必要とするとして新卒者は該当しないことなどを明示。高プロについては、年104日以上かつ4週間を通じ4日以上の休日取得を義務化することなどを盛り込んだ。これらは、これまで労働者側委員が訴えてきた、「裁量労働制の適用範囲が拡大解釈される」、「長時間労働を助長する」などの懸念に対して、新たに追加された内容だ。

労働者側委員は、法案一本化について改めて反対を表明したうえで、新たな指針の内容や周知方法等に関しては労使で今後検討していくべきとした。一方、使用者側委員は、裁量労働制や高プロは必要な修正がなされていると評価。労働者の健康維持と企業の生産性の向上に寄与するとして、法律案要綱に賛成を表明した。

これらの法案は、原則、平成31年4月の施行をめざし、今秋開催される臨時国会に提出される見込みだ。次回の分科会で、引き続き協議を行う。

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