年金時代

FOCUS「働き方改革」vol.7

テレワークや副業・兼業の推進に向けて検討会発足

普及促進へガイドラインの策定・改定へ

厚生労働省は10月3日、柔軟な働き方に関する検討会(座長=松村茂・東北芸術工科大学教授、日本テレワーク学会会長)の初会合を開催した。テレワークや副業・兼業といった柔軟な働き方について現状や課題を把握し、普及させるためのガイドラインの策定等に向けた検討を行う。同省は、年内を目途に報告書を取りまとめる方針だ。

テレワークはモバイル勤務やクラウドソーシングなどの時代の変化に対応

時間や空間の制約にとらわれることなく働くことができるテレワークは、働き方改革実行計画において普及促進を図る方針が示されている。子育てや介護等と仕事を両立したり、さまざまな制約のある人材を活用する手段として有効と考えられるからだ。このうち事業者と雇用契約を締結した雇用型テレワークは、従来の在宅勤務のほか、サテライトオフィス勤務、モバイル勤務といった新たな形態も見られることから、現行の在宅勤務ガイドラインを刷新する。具体的には、在宅勤務以外の形態のテレワークの活用方法を追加するほか、テレワークにおける労働時間管理や長時間労働の防止策、事業者による安全衛生管理などが論点に挙げられている。

一方、事業者と雇用契約を結ばず仕事を請け負う自営型(非雇用型)のテレワークは、クラウドソーシング(webサイト上で発注者とワーカーをマッチングさせるしくみ)等の仲介事業者が関与した発注件数が急速に拡大している現状を踏まえ、仲介手数料や著作権の取扱いなど、仲介事業者に求められるルールも含めて、現行の在宅ワークのガイドラインを見直す考えだ。

副業・兼業を原則禁止とするモデル就業規則の改定も検討

副業・兼業に関しては、創業・新事業の創出や中小企業の人手不足対策、第2の人生の準備などに有効だとして、同じく働き方改革実行計画において推進する方針が打ち出されている。検討会では、副業・兼業を推進するためのガイドラインの策定と、副業・兼業を原則禁止とするモデル就業規則の改定に向けた検討を行う。論点としては、副業・兼業のメリットや留意点、長時間労働を防止するための労働時間管理や健康確保のあり方、本業との兼ね合いで副業・兼業を制限できる場合の要件などが挙げられている。一方で、副業・兼業が普及すれば、労災保険や雇用保険といった労働社会保険の給付や適用等のあり方も検討が求められる。現行制度では、労災保険給付額は事故が発生した就業先の賃金分のみを算定基礎とするため、すべての就業先の賃金合算分を補償するしくみになっていない。雇用保険は同一の事業主の下で週20時間以上の所定労働時間を適用要件としているため、複数の雇用関係を合算して20時間を超えても雇用保険は適用されない。厚生年金保険および健康保険の適用も同様だ。

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