年金時代

社会保障 第14回地方から考える「社会保障フォーラム」開催される

第14回社会保険旬報 地方から考える「社会保障フォーラム」(主催:地方から考える「社会保障フォーラム」事務局、協力:㈱社会保険研究所/年友企画㈱/㈱社会保険出版社/㈱フィスメック)が11月15日㈬、16日㈭の2日間にわたって開催された。会場となった社会保険研究所(東京都千代田区)には、全国各地から41名の地方議員が参加した。同フォーラムは、少子高齢化が進行する我が国において地方を活性化させることなくして政治や経済も立ち行かなくなるとの認識から、地方経済を活性化させる社会保障の充実を挙げ、地方議員がイデオロギーや政党政派を超えて社会保障を学び、議論する場として、平成25年8月に立ち上げられた。

今回のフォーラムでは、九州大学名誉教授の尾形裕也氏が「地方自治体における『健康経営』の推進」をテーマに講義。尾形氏は、欧米諸国ではこの20年の間に、医療・健康問題を単なるコストととらえることから、人的資本への投資と考える考え方に転換してきたと述べ、それが、健康と生産性を同時にマネジメントする「健康経営」という考え方で、企業や組織にとっては、重大な経営問題にほかならないと説明。こうした健康経営の考え方を日本の企業、組織、さらにはコミュニティへ適用できないかと提案した。そのうえで、日本は皆保険体制による統一性があることから健康経営に取り組む比較優位性を持つと指摘。東京都荒川区の「区民と取組む健康増進計画」、埼玉県の「市町村の特性を活かした糖尿病重症化予防対策」、協会けんぽ愛知支部が実施する、健康づくりに取り組む事業所をサポートし、認定・表彰する「健康宣言」の取り組みを取り上げ、健康経営の地域での適用実践例を紹介した。

尾形裕也・九州大名誉教授。

また、厚生労働省子ども家庭局長の吉田学氏は、「夢をつむぐ子育て支援~希望出生率1.8がかなう社会の実現をめざして~」と題して講義。吉田氏は、少子高齢化など子育て支援をめぐる現状を踏まえたうえで、これまで取り組まれている子育て支援策を説明。そのうえで、地域と一緒に考えていきたいこととして、まずは「顔の見える関係」作りから始め、問題意識と情報を共有することだと主張した。さらに、それは結局まちづくり・コミュニティづくりということになるが、行政だけでは限界があることから、地域のキーパーソンを見つけ出すことが大切だとアドバイス。「取組の基本単位は市町だが、市町の役割や人にも限りがあるので、広域連携をしたり、都道府県の役割となったりすることにもなるが、国としては予算や制度で、第一線の取組をバックアップしていく」と話した。

吉田学・厚生労働省子ども家庭局長。

第14回地方から考える「社会保障フォーラム」プログラム

11月15日㈬

講義1:地方自治体における「健康経営」の推進

講師:尾形裕也氏(九州大学名誉教授)

講義2:児童虐待防止に地域はどう関わるか

講師:宮腰奏子氏(厚生労働省子ども家庭局家庭福祉課虐待防止対策推進室長)/石川治江氏(ケア・センターやわらぎ代表理事)/田沢茂之氏(子どもすこやかサポートネット代表理事)

講義3:夢をつむぐ子育て支援~希望出生率1.8がかなう社会の実現をめざして~

講師:吉田学氏(厚生労働省子ども家庭局長)

11月16日㈭

講義1:厚生労働行政と地方自治体―地域包括ケアシステムと関連して

講師:谷内繁氏(厚生労働省大臣官房審議官・老健担当)

講義2:地方財政の課題―分配モデルからの転換―

講師:田中秀明氏(明治大学公共政策大学院ガバナンス研究科教授)

 

 

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