年金時代

FOCUS「働き方改革」vol.10

テレワーク、副業・兼業促進でガイドライン案示される

厚労省の検討会が報告書を公表

厚生労働省の柔軟な働き方に関する検討会(座長=松村茂・東北芸術工科大学教授、日本テレワーク学会会長)は12月19日、適正なテレワークや副業・兼業を促進するガイドライン策定・改正に向けて、導入のメリットや留意点などを整理した報告書案を大筋で了承した。報告書は一部修文され、12月25日に公表された。報告書を受けて同省は、1月中を目途にガイドラインを発出するとともに、副業・兼業を容認する規定に改めたモデル就業規則を公表する方針。柔軟な働き方の普及促進や環境整備を図るとしている。

雇用型・自営型テレワークに関するガイドラインの改定案を示す

テレワークについて報告書は、時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方であり、子育て、介護と仕事の両立手段となるとともに、ワークライフバランスにも寄与し、多様な人材の能力発揮が可能となると指摘。一方で、企業等との雇用関係がある「雇用型テレワーク」は長時間労働につながるおそれがあり、また「自営型テレワーク」は、注文者や仲介事業者との間でさまざまなトラブルに直面しているとの指摘等があることから、これらに留意しつつ、その普及促進や就業環境整備を図ることが重要だと強調した。

あわせて報告書は、雇用型テレワーク及び自営型テレワークに関するガイドラインの改定案を提示。雇用型テレワークに関しては、現行の在宅勤務に特化したガイドラインを「情報通信機器を利用した事業場外勤務の適切な導入及び実施のためのガイドライン」と改定し、サテライトオフィス勤務やモバイル勤務も含めてテレワークにおける労働時間管理や長時間労働対策、事業者による安全衛生管理などの留意点を整理した。一方、自営型テレワークに関しては、クラウドソーシング等の仲介事業者が関与した発注件数が急速に拡大している実態を踏まえ、仲介手数料や著作権の取扱いなど仲介事業者に求められるルールを整理。現行の在宅ワークのガイドラインを「自営型テレワークの適正な実施のためのガイドライン」と改定する案を示した。

兼業・副業を禁止または制限できる4規定を示す

副業・兼業の促進に関しては、新たに策定するガイドライン案とモデル就業規則の改定案を示した。ガイドライン案では、副業・兼業により労働者が社内で得られない知識・スキルを獲得したり、優秀な人材の獲得や流出の防止ができるなどのメリットを示し、企業に対し原則として副業・兼業を容認するよう促す一方で、兼業・副業を容認することによる懸念事項を提示。具体的には、①労務提供上の支障②企業秘密の漏洩③会社の名誉や信用を損なう④競業により企業の利益を害する――を上げ、いずれかに該当する場合は、企業が兼業・副業を禁止または制限できるとした。同省は、モデル就業規則においても同様の規定を設け、広く周知を図る考えを示している。

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