年金時代

雇用労働 累積余剰金4,400億円を目標に付加退職金支給ルール見直し

厚生労働省の労働政策審議会勤労者生活分科会中小企業退職金共済部会(部会長=内藤恵・慶應義塾大学法学部教授)は1月31日、財政検証に伴う一般の中小企業退職金共済制度の見直しについて、平成30年度以降も予定運用利回りを現行の1%で維持することを確認した。利益金が生じた場合は、平成28年度末における累積余剰金3,800億円を平成33年(2021年)度末に4,400億円まで積み増すことを目標に、各年度で優先的に余剰金に充てる額(先充て額)を設定して積み立てる。付加退職金については、各年度において先充て額を超える利益金が生じた場合に限り、利益金の半額の範囲内で支給することにルールを見直す方向でおおむね一致した。

望ましい累積余剰金の水準とされた4,400億円は、リーマンショック級の金融情勢の悪化が発生しても欠損金が生じない水準としてシミュレーションにより導き出された額。4,400億円に不足する600億円を5年間で積み立てるため、初年度の先充て額は600億円÷5で120億円とされる。次年度以降は、4,400億円までの未達分を平成33年(2021年)度末までの残存年数で除して得た金額を先充て額として設定する。

厚生労働省はこのほか、①予定運用利回りを1%に維持し付加退職金を支給しないとする案と、②累積余剰金が4,400億円の目標に達するまで利益金を優先的に余剰金に充て4,400億円を下回らない範囲内で利益金の半額を付加退職金の支給に充てる案を示していた。使用者側委員は当初、4,400億円を積み立てるまで付加退職金を支給しない②案を支持していたが、労働者側委員は被共済者のメリットや納得性を重視し、初年度から付加退職金を支給する可能性を残す現案を主張。最終的には、5年の財政検証期間にかかわらず、金融情勢の変化に応じて付加退職金の支給等を見直す規定を盛り込むことで、使用者側が了承した。

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