年金時代

雇用労働 一般の中退共、予定運用利回りは1%、付加退職金は0.44%

厚生労働省の労働政策審議会勤労者生活分科会中小企業退職金共済部会(部会長=内藤恵・慶應義塾大学法学部教授)は3月12日、一般の中小企業退職金共済制度の財政検証に伴う検討結果を取りまとめた。平成30年度以降も予定運用利回りを現行の1%で維持する一方で、それを超える利益金が生じた場合は、累積余剰金を平成29年度の3,813億円から34年(2022年)度に4,400億円まで積み増すことを目標に、未達の587億円を各年度から34年度までの残存年数で除した額を各年度の目標額(単年度積立目標額)として優先的に積み立てる。単年度積立目標額を超える利益金が生じた場合は、利益金の半額の範囲内で付加退職金も支給する。なお、金融情勢の悪化により大幅な損失が発生した場合は、必要に応じて取扱いを見直すことも規定する。

目標とされる4,400億円は、国内債券などの安全資産では予定運用利回り1%の達成が困難である状況のなか、株式などのリスク性資産によって利回りを補う構造になることを踏まえ、リスクに見合った余剰金水準として適当と判断された。財政検証後5年間の財政シミュレーションにおいて、下位1%の確率で想定される損失にも欠損金を出さずに耐えうる水準だ。

平成30年度の付加退職金支給のもとになる29年度の財政状況は、単年度積立目標額117億円(587億円÷5)に対し、349億円の利益額が見込めるため、半額の約175億円をそれぞれ余剰金積立と付加退職金の支給に充てる。付加退職金支給額を仮定退職金総額で除した付加退職金支給率にすると0.44%で、仮に基本退職金が100万円の人には4,400円が付加退職金として上乗せされることになる。厚生労働大臣がこの日労政審に諮問し、中小企業退職金共済部会が妥当と認め、それをもって労政審の答申とした。

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