年金時代

企業年金 総合型DBの外部監査やDBの積立基準のあり方を議論

厚生労働省は4月20日、平成29年6月30日以来となる第20回社会保障審議会企業年金部会(部会長=神野直彦・日本社会事業大学学長・東京大学名誉教授)を開催。主なテーマとして、(1)確定給付企業年金(DB)のガバナンス、(2)確定給付企業年金の積立水準、(3)確定拠出年金における兼務規制の3点について議論を行った。

(1)DBのガバナンスは、同部会の議論で積み残しとなっていた総合型DBの会計監査に関するもので、事務局からは、公認会計士等の「合意された手続」(AUP=Agreed Upon Procedures)について、その対象範囲や導入の進め方などが提示された。導入時期は平成31年度決算を見込んでいる。ただし、総合型DBの負担増を避けるため、毎期に必ず実施する手続と各年度の重点領域を設け、複数年かけて実施する予定だ。

(2)確定給付企業年金の積立水準では、財政検証で非継続基準に抵触した場合、現在は積立比率方式により翌々事業年度から特例掛金を拠出しようとすると、翌事業年度に増加が見込まれる積立不足を一括拠出することになる。しかし、翌事業年度から特例掛金を拠出する場合と均衡を欠くとして、積立比率1.0の範囲内で当年度の積立不足額と翌年度の積立不足の増加見込額を同等に扱うことで、翌々年度の特例掛金の増加を抑える案が示された。

(3)確定拠出年金における兼務規制については、運営管理機関である金融機関の営業職員が運用商品の選定・提示・情報提供などの運用関連業務を行うことは、利益相反のおそれがあるため法律で禁止されている。一方、DC業務専任の職員を置けば、金融機関の窓口で運用方法の情報提供は行うことは可能だ。だが、DC業務専任の職員を置く人的余裕のある金融機関はまれであるため、金融機関の窓口で個別の運用商品の説明を行うことが実質的に不可能になっている。そこで、広く金融機関の窓口等での情報提供を可能する案が示された。

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