年金時代

雇用労働 高度プロフェッショナル制度の省令・指針案を労政審が答申

厚生労働省の労働政策審議会(会長=樋口美雄労働政策研究・研修機構理事長)は昨年12月26日、一定の高度専門職に対し、労働時間等の規制を適用除外とする「高度プロフェッショナル制度」の対象業務や年収要件等を定めた「労働基準法施行規則及び労働安全衛生規則の一部を改正する省令案要綱」及び「労働基準法第41条の2第1項の規定により同項第1号の業務に従事する労働者の適正な労働条件の確保を図るための指針案」をおおむね妥当と答申した。法律とあわせて今年4月から施行する。

高度プロフェッショナル制度の対象業務は、①金融商品の開発業務、②金融商品のディーリング業務、③アナリストの業務(企業・市場等の高度な分析業務)、④コンサルタントの業務(事業・業務の企画運営に関する高度な考察または助言の業務)、⑤研究開発業務の5つを省令で限定列挙する。一方で指針は、5つの業務の範囲を明確化するため、対象業務になり得る業務、なり得ない業務を例示するほか、共通の要件として広範な裁量が労働者に認められている業務でなければならないと明記。使用者が業務に関する具体的な指示をして労働者の裁量性を失わせた場合は、高度プロフェッショナル制度の対象から除外される。

年収については、基準年間平均給与額の3倍の額を相当程度上回る水準以上が要件。省令では、基準年間平均給与額を「毎月勤労統計における毎月決まって支給する給与の額の1~12月分の合計額」とし、その3倍の額を相当程度上回る水準として1,075万円を規定。収入は名称にかかわらず、毎月確実に支払われるものとした。

制度導入の重要な要件となる労働者の同意に関しては、取得方法が省令で定められる。具体的には、①制度の適用になること、②対象期間、③期間中に支払われると見込まれる賃金額を書面で明示し、労働者の署名を得ることを要件とする。指針では、これらに加えて、④同意した場合に適用される評価制度及び賃金制度、⑤同意しなかった場合の配置及び処遇、⑥同意しなかったことによる不利益取扱いは禁止されること、⑦同意は撤回できることなどをあらかじめ書面で明示すべきと指摘。また本人同意の対象期間は「長くても1年間」とし、期間終了ごとに改めて本人同意を取り直すことが必要だとした。

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