年金時代

公的年金 年金事業管理部会が日本年金機構の第3期中期計画案等について審議

厚生労働省の社会保障審議会年金事業管理部会(部会長=増田寛也・東京大学公共政策大学院客員教授)は1月30日、日本年金機構の第3期中期計画案などについて審議した。第3期中期計画は次回取りまとめを行う予定だ。日本年金機構では厚生労働大臣から示される3~5年の中期目標に基づき、中期計画を作成して厚生労働大臣の認可を受けることとなっている。これまで機構が発足した平成22年度~平成25年度の第1期中期計画と平成26年度~平成30年度の第2期中期計画を定めてきたが、このたびは平成31年度からの第3期中期計画を作成する。

機構では、平成27年の不正アクセスによる情報流出事案を受けて平成28年度からの3年間を「再生プロジェクト」の集中取組期間とし、組織改革、人事改革、業務改革、情報開示・共有の促進および情報セキュリティ対策の強化を柱とする改革に組織を挙げて取り組んできた。31年度からは、複雑化した年金制度を実務として正確かつ公正に運営し、年金受給者に正しく確実に年金を支払うことにより、国民生活の安定に寄与することを機構のミッションに位置づけて「日本年金機構の未来づくり計画」に取り組むとしている。具体的には、適用や徴収等の基幹業務について、ICT(情報通信技術)等も活用しながら正しく確実に年金を支払うための質の高い業務運営を実施していくとともに、お客様サービスのさらなる向上を図る。委員からは「第2期中期計画期間中に二度も業務改善命令が出され、再生プロジェクトをやり切れたとは言えない状況で新たに『未来づくり計画』を策定しても国民にはわかりづらいと思う。再生プロジェクトにもう一度チャレンジするという真摯な姿勢を示す必要がある」との意見があった。機構は「第2期中期計画での反省を踏まえて再生プロジェクトでやり残したところも含めている。未来づくり計画に『再生』という言葉を使っていないのは、落ち込んだものを元に戻すだけでなくさらに上をめざすという意味を込めた」と説明した。

また、事務処理の効率化や職員の人員配置について委員からは「日本の高齢化に対応するため、事務の徹底的な効率化を行い、人員配置を見直す必要がある」という意見が出た。機構は「事務センターの職員を2,500人から2,000人に減らしたが、可及的速やかに1,000人程度に減らしたいと考えている。この人員を本部や現場のスリム化しすぎたところへ配置したい。今後は適用や徴収、納付率向上などに特化した事務所の事務をいかに集約していくかが問題と認識している」と答えた。

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