年金時代

オプション試算や年金広報などについて審議――第8回年金部会

年金広報について意見交換

また、厚労省は、年金広報について厚労省や日本年金機構をはじめとする関係団体が行っている年金広報の現状について報告。現在は厚労省や日本年金機構などがインターネットやパンフレットを通じて年金制度について周知・広報を行っているほか、年金事務所と地域の学校が連携して学生を対象に年金セミナーを開催している。また、年金広報のニーズや媒体の変化などを統計資料から示し、多様なライフコースに応じた情報発信や、従来の「制度の周知」から「一人ひとりの退職後の所得保障手段の選択の支援」へ変えることを提示した。このほか、スウェーデン・イギリス・フランス・ドイツにおける年金広報の仕方を紹介。厚労省の当面の取り組みとして年金ポータル(仮称)などについて検討している年金広報検討会について報告した。

委員からは「国民の知りたい情報には複雑なものとそうでないものがあると思うので、テクノロジーで対応できることと人が対応するものを棚卸ししみてはどうか」、「いままで年金広報については単発的に委員会などで検討することがあったが、今後は予算をつけて制度化して進めていってほしい」などの指摘があった。また、セミナーなどによる年金教育を重要視する意見が複数出されたうえで、「年金だけでなく社会保障全体や財政について学ぶ機会を設けるべき」、「社会保障制度の中における年金制度について若年層に積極的に伝えたほうがいい」、「社会保障制度については理念や歴史、抱えている課題を教育するべき」といった意見が出た。このほか、「年金広報の一翼を担っている地域型年金委員のなり手がいない、高齢化しているという問題がある。年金局は問題意識をもって現状を把握し、活用の方法を考えてほしい。地域の民生委員や町会長が年金委員を担うこともあると聞く。そうなると機構だけで対応できる問題でない。地域で暮らす高齢者・障害者をどう支えていくかということを考えたときに年金というのはきわめて重要であるため、地域で年金を展開し、位置づけていくことが広い意味での広報になるのではないか」という意見も出た。

このほか、遺族年金のあり方について年金部会で今後議論していくため、遺族年金の制度内容や状況、遺族年金を取り巻く環境の変化、諸外国の遺族年金制度について厚労省から報告があり、次回以降の部会で審議する予定だ。

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