年金時代

人ごとではない「2025年問題」。ライフプランで賢く備えよう

内閣府の平成29年版高齢社会白書によると、高齢者人口は、「団塊の世代」が75歳以上となる2025年には3,677万人となり、65歳以上人口割合(高齢化率)は30%に達すると推計されています。 こうした人口構造の変化は、年金・医療・介護などの社会保障インフラにも大きな影響を及ぼすと考えられ、今後、現役世代の人口が急減する中での社会の活力維持向上が政策課題となっています。

約8割が「65歳以上も働きたい」

日本人の65歳の平均余命は、男性が19.57年、女性が24.43年*1。つまり、私たちには65歳以降、19~24年の生活があるということになります。

60歳以上の男女を対象とした調査では、仕事をしている人の約8割が「働けるうちはいつまでも」を含め、65歳以降も就労したいと回答しています*2

一方、65~69歳の就業率は44.3%*3、66歳以上希望者全員の継続雇用制度を導入している企業は5.7%*4に過ぎず、高齢者の就労意欲に応える環境が整っているとはいいがたい状況です。

60歳以降も働くことを希望する人は、どのような働き方をしたいのか、そのためにはどんな準備をしておくべきかをよく考えておく必要があるでしょう。

*1:「平成29年 簡易生命表」
*2:内閣府「高齢者の日常生活に関する意識調査」(平成26年)
*3:総務省「労働力調査」(平成29年)
*4:厚生労働省「高年齢者の雇用状況」(平成29年)

広がる高齢期の資産格差。貯蓄500万円未満の世帯が約2割

高齢期の資産形成状況についての調査では、2人以上の世帯で世帯主が65歳以上の世帯では約4割程度が2,000万円以上の貯蓄現在高を保有している一方で、100万円未満、100万円~500万円未満の世帯が約2割を占め、格差の広がりが見てとれます*5

*5:総務省「家計調査(二人以上の世帯)」平成29年

年金だけでは老後生活は乗り切れない

2020年問題への対応として、公的年金はマクロ経済スライドによる給付調整等が進められる一方、NISAやiDeCoの拡充など個人の自助努力による資産形成を促す制度改正が進められてきました。

そもそも公的年金の役割は老後生活の基礎的部分をまかなうことであり、年金だけで長い老後生活を乗り切ることはできません。退職金や企業年金、貯蓄、勤労収入などを組み合わせて資金を確保する必要があります。そのための準備をできるだけ早めに始めることが肝心なのです。

ライフプランで生き方の選択肢を増やそう

資産形成を含め、これからの生活設計を描くために欠かせないのが「ライフプラン」です。ライフプランとは、これからどのように人生を歩んでいきたいのかを考え、そのために「いつ」「どのような行動を起こすのか」を示すことです。

50歳台の正社員に対する調査では、悩みや不安の内容としては「老後の生活設計について」が71.5%で最も多く、「今後の収入や資産の見通しについて」が48.7%、「自分の健康について」が47.3%となっており、資産形成に関する不安が多くなっています*6

ライフプランは、こうした不安や悩みから目をそらさず、将来の変化を先取りして、いまできることを実行していくためのロードマップです。

個人の働き方、暮らし方が多様化するこれからの時代、ライフプランは将来の生き方の選択肢を増やすためのツールとしてますます重要なものとなっていきます。

*6:内閣府「国民生活に関する世論調査」(平成30年6月調査)

 

 

 

公的年金や医療・介護の給付もよくわかる!

「社会保険研究所のライフプランシリーズ2019活用ガイド」(PDF形式:6MB)

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