年金時代

雇用労働 賃金改定状況調査の不備、過去の最低賃金に影響なし

厚生労働省は5月14日、地域別最低賃金の目安を審議する際の重要な参考資料となる賃金改定状況調査について、調査対象事業所数が調査計画と違っていたこと、一部で復元を行わず集計していたことが自己点検により発覚し、令和元年の調査から見直すことを中央最低賃金審議会(会長=仁田道夫・東京大学名誉教授)に報告した。報告を受けた中最審では、こうした調査の不備が過去の最低賃金の目安額に与えた影響等を議論。最低賃金の目安額は特定の調査の数値・指標によって決まるものではなく、様々なデータを考慮して公労使で審議して決めることなどから、調査の不備が過去の目安額に影響していないことを確認した。

一般統計調査にあたる賃金改定状況調査は、総務省の承認を受けた調査計画に基づき実施することが求められる。計画上の調査対象事業所数は約10,000事業所であったが、目安審議の参考資料として必要とされる約4,000のサンプルを短期間で回収しなければならないため、これまで約20,000事業所を対象に実施していた。また、同調査は業種や地域ごとに抽出率が異なるため、異なる抽出率の復元が必要となるが、短期間での作業となるため、最も重視される労働者の賃金上昇率(第4表等)についてのみ復元し、他の集計は復元せずに単純集計した結果を公表していた。なお、同省は平成30年調査について復元による再集計を行ったが、公表値と再集計値との間に大きな変動はなかった。

今年の調査に関しては、総務省との協議により調査計画を変更し、約16,000事業所を対象に行う。調査票の回収状況から、少なくとも従前は確保していた約4,000事業所を下回るおそれがある場合には督促を実施することも決めた。また、すべての集計に統計上必要な復元を行うとした。

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