年金時代

統計調査 平成29(2017)年度社会保障費用統計が公表される

国立社会保障・人口問題研究所は8月2日、平成29(2017)年度社会保障費用統計を取りまとめ、公表した。社会保障費用統計は、年金や医療、介護保険、雇用保険、生活保護などの社会保障制度に関する1年の支出をOECD(経済協力開発機構)基準の「社会支出」とILO(国際労働機関)基準の「社会保障給付費」の2とおりで集計するもの。社会支出は社会保障給付費に比べて施設設備費など直接個人には移転されない支出まで集計範囲に含み、国際比較に優れている。一方、社会保障給付費は現在各国で使用されておらず、日本が独自に集計しているため、国内での使用に向いている。

OECD基準による社会支出の総額は、124兆1,837億円となり、対前年度増加額は1兆9,722億円、伸び率は1.6%で対GDP比は22.9%、対前年度比は0.08%ポイント低下した。社会支出を政策分野に分類すると、最も大きいのは「高齢」の56兆9,399億円、総額に占める割合は45.9%、次いで「保健」41兆8,713億円、同33.7%となり、この2分野で総額の約8割を占める結果となった。対前年度伸び率が最も大きかった政策分野は「家族」の7.3%で、子どものための教育・保育給付費負担金が増加した影響が大きかった。

ILO基準による社会保障給付費総額は、120兆2,443億円となり、対前年度増加額は1兆8,353億円、伸び率は1.6%で対GDP比は21.97%、対前年度比は0.09%ポイント低下した。社会保障給付費を「医療」「年金」「福祉その他」に分類して部門別に見ると、「医療」が39兆4,195億円で総額に占める割合が32.8%、「年金」が54兆8,349億円で同45.6%、「福祉その他」が25兆9,898億円で同21.6%だった。部門別給付費の対前年度伸び率は、「医療」が直近10年で2番目に低い1.6%、「年金」が1964年以降4番目に低い0.8%、「福祉その他」が3.1%だった。

1人当たりの社会支出は98万100円、1人当たりの社会保障給付費は94万9,000円となった。

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